From 師範代Shinya(新村真也)
コーパス口頭英作文 (CD BOOK)
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アメリカ人の日常会話データ
この本の特徴を一言で表すと、
「アメリカ人がふだん会話で使っている文型やボキャブラリーで作られた、瞬間英作文トレーニング用のテキスト」
です。
「コーパス」という言語データベースを使い、アメリカ人の会話データベースを抽出して、その中からさらに、
・会話で使われる優先順位の高い文型&ボキャブラリー
・カジュアル過ぎない表現
・話す人の年齢や場面を選ばずに使える表現
を厳選して、瞬間英作文トレーニングのテキストを作るという、画期的なアイデアの元に生まれた本でした。
この本は2人の先生の共著です。
・「会話に直結するテキスト作りのエキスパート」の浦島久先生
・コーパス会話データの分析&開発の専門家で、元NHKラジオ「基礎英語」講師の阿部一先生
の2人がタッグを組んで作った、渾身の一作でした。
前作は、紹介直後に廃版に・・・
ただ、初版が2007年の本だったので、僕がブログやYouTubeで紹介した直後に廃版になってしまいました。
アマゾンの在庫がなくなった後はプレミア価格がついて、元値の何倍もの値段になってしまいました。
せっかく良い本なのに・・・残念!!
と思っていたら、著者の浦島先生が出版社のDHCにかけ合って、改訂版が完成しました!
それが今回ご紹介する「話すための英作文1秒反射トレーニング」です。
タイトルも表紙の色も大きく改訂されて、キャッチーな雰囲気になりました。
タイトルがナイス!
前作のタイトルにあった「コーパス」というキーワードは、一部の英語学習者の間では有名です。
NHKの英語番組でも特集されているのを、何度か見たことがあります。
でも、まだ英会話を始めたばかりの方々にとっては、コーパスという単語は馴染みがないでしょう。
今回タイトルを大幅に変えたのは、良いアイデアだと思います。
もし、コーパスを知らないAさんと、知ってるBさんが会話したら、こんなやりとりが繰り広げられるでしょう。
↓↓↓
Aさん:「コーパスって何?」
Bさん:「実際にネイティブの間で使われている会話データだよ。」
Aさん:「その会話データは何のためにあるの?」
Bさん:「どんな英単語や英文が会話の中で使われているか?を知るためにあるんだよ。」
Aさん:「会話データを知ってどうするの?」
Bさん:「英語テキストを作る時に役立つよ。」
Aさん:「どんな風に役立つの?」
Bさん:「英語で話すために必要な単語や例文だけで作られた本が作れるよ。」
Aさん:「話すための英語の例文だけ?」
Bさん:「そう!話すための英作文が練習できるんだ。」
Aさん:「それって、めちゃくちゃ効率いいじゃん!」
Bさん:「でしょ?コーパスいいでしょ?」
というような会話の流れの中で行き着く、「コーパスって何?」という疑問に対するシンプルな答えが、「話すための英作文」です。
それが今回の改訂版のタイトルに入りました。
とても分かりやすくて良いと思います。
僕も自分の本を出版する時に、タイトル案を100本以上考えました。
タイトル決めは本当に難しくて、奥が深くて、面白いです。
今回のこの改訂版のタイトルを初めて見た時には、僕は「ブラボー!」と拍手してしまいました。
14年の時を経た会話データの変化
今回、僕が楽しみにしていたのは、前作と今作(改訂版)との収録英文の違いです。
人々の会話で使われる単語や言い回しは、時代と共に変化します。
一時的に流行って、その後は死語になっていくものもあれば、ずっと使われ続けるものもあります。
たとえば、昭和の時代によく使われていた「おニュー」「アベック」「ハナキン」などの言葉は、今ではほとんど使われていません。
一方で、同じ昭和時代に生まれた「オタク」という言葉は、今でも使われています。
さらに世界に広がって、外国でも「I’m オタ~ク~!」みたいに使われています。(ポジティブな意味です)
・時代の流れの中で淘汰される言葉
・時代を超えて使われ続ける言葉
コーパスの会話データを使うメリットは、この「時代の流れをデータで見れること」だと思います。
前作の初版が2007年なので、14年前です。
さすがに昭和と令和ほどの開きはありませんが、10年以上経てば、きっと話し言葉にも多少変化が出ているはずです。
前作を持っている僕にとっては、今回の改訂版との違いをじっくり見るのが楽しみです!
・・・つづく。
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