From 師範代Shinya(新村真也)
(→前回のつづき)
※自動翻訳マシンの新型ポケトークWのレビューの続きです。
海外旅行でどこまで使えるか?をジャッジするには、旅行英会話フレーズをポケトークWに何種類も浴びせかけて、翻訳させてみるのが一番です。
そこで今回、僕の知る限り最も使えるコスパ最強の旅行英会話ハンドブック、
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の中から、海外旅行で使えるフレーズを場面ごとに抜粋して、ポケトークに話しかけてみました。
その結果をお伝えします。
スモールトーク
まずは、飛行機などで隣り合った人と交わす、ちょっとしたスモールトークから。
(以下、ポケ=ポケトークの翻訳文)
例文:日本から来ました。
ポケ:I came from Japan
完璧ですね!
例文:どこから来ましたか?
ポケ:Where are you from
これも完璧です!
(※注:ポケトークWの翻訳文には、ピリオドや?マークは付きません)
優秀なポイントは、「主語をちゃんと加えて英語に訳している」ことです。
日本語は主語を言わない言語です。
「私は」日本から来ました。
「あなたは」どこから来ましたか?
といったように、「私は」「あなたは」という主語は、話し言葉ではふつう言いません。
でも、英語では必ず必要です。ポケトークWは、それをちゃんと再現した訳が出来ています。
次の例文を試してみましょう。
例文:旅の目的は何ですか?
ポケ:What is the purpose of the trip?
ちょっと直接的な聞き方ですが、通じます。よく入国審査の時に聞かれる質問の仕方に似ています。
ちなみに、「海外旅行ひとこと英会話CDーBOOK」のテキストの方の例文では、
What brought you here?
(直訳:何があなたをここに連れてきたんですか?)
という、とても英語らしい表現の例文が載っています。この言い方だと、直接的に聞こえないので、柔らかくてこなれた雰囲気になります。
次行ってみましょう!
例文:話せて楽しかったです。
ポケ:It was fun to talk
う~ん、これはさすがにちょっと足りない感がありますね。言いたいことは通じるとは思いますが、できれば、最後に to you まで入れて欲しかったかなという感じです。
It was fun to talk to you.
だったらOKです。
ちなみにテキストの例文は、
Nice talking to you.
になっていました。Nice to talk ~ではなく、talking ~になっているのがミソです。
(英語では、終わったことに対しては to 不定詞ではなく、ing を使うことが多いです)
細かい部分で突っ込みどころはありますが、とりあえず、スモールトークでは言いたいことは通じそうです。
空港でよく使うフレーズ
では次に、空港で迷った時に使えるフレーズを翻訳させてみましょう。
例文:乗り継ぎカウンターはどちらですか?
ポケ:Which is the connection counter
おー!惜しい!connection が、connecting になったら正解でした。(言いたいことは通じるとは思いますが)
また、道順を聞くなら、which よりも、where の方が良いですね。日本語文だと「道順」と「選択肢」のどちらにも捉えられるので、こうなったんだと思います。
次行きましょう!
例文:搭乗口は何番ですか?
ポケ:What is the boarding gate
う~ん・・・これはさすがに通じないと思います。
直訳すると、「搭乗口とは何のことですか?」に聞こえます。つまり、「搭乗口」という言葉の意味を質問しているように聞こえてしまうのです。
ちなみにテキストの例文は、
What gate number?
という、かなりシンプルな言い回しになっています。
次に行きましょう。
例文:デルタ航空の窓口はどちらですか?
ポケ:Which window is Delta?
ぬぬ??これもちょっと意味が通らない訳ですね・・・
さすがに、「窓口 = window」では、通じないと思います。
テキストの例文は、
Where’s the Delta counter?
になっていました。メチャクチャシンプルですね。
試しにこの後、日本語の例文の「窓口」の部分を、「カウンター」と言い換えて、さらに「どちら」の部分を、「どこ」にしてやり直してみました。
例文:デルタ航空のカウンターはどこですか?
ポケ:Where is Delta’s counter
これなら、通じる英文になりました。
やはり、最初の日本語の文章の言い方に工夫が必要みたいです。
では、次の例文に行きましょう!
例文:ここで搭乗手続きができますか?
ポケ:Can you check in here
う~ん・・・できればここは、Can I ~にしたいところですが、でも言いたいことは通じると思います。
一応、you には、「あなたと私を含めたすべての人たち」という意味があるので、ルールを話す時には使えます。
たとえば、お寺などに入るときに、
You have to take off your shoes.
と言うと、
「あなたも私もみんな、靴を脱がなければなりません。」
という意味になります。
ただ、Can you ~だと、「~してくれませんか?」というお願いに聞こえてしまうので、言った瞬間は「ん?何を頼まれているんだ?」と誤解される可能性はあります。(何度か言い直せば通じるとは思いますが)
ポケトークWの翻訳文は、
「一応通じるけど、文法的、ニュアンス的には少し変」
というものがちらほら出てくることが分かりました。
・・・次回につづく。
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