From 師範代Shinya(新村真也)
(→前回のつづき)
※自動翻訳マシンの新型ポケトークWのレビューの続きです。
今回は、海外旅行に行ったら必ず入る「ホテル」での会話をチェックしてみます。
まずはホテルでの会話から。
例文:チェックインします。
ポケ:Chech in
(※ポケトークの英文は、文末にピリオドや?は表示されません)
う~ん・・・通じるとは思いますが・・・さすがにこれは・・・
これだけだったら、別にポケトークを使わなくても、誰でも言えるような気がします(笑)
ちなみにテキスト(海外旅行ひとこと英会話CD-BOOK)では、
Chech in, please.
となっています。せめてポケトークにも「please」は付けて欲しかったところです。
次に行きましょう!
例文:今からチェックインできますか?
ポケ:Can I check in from now
これは、構文としてはバッチリです!「from」がなかったら完璧でした。
なぜ from がいらないの?
from のイメージは、「起点&距離感」です。
たとえば、
I’m from Japan.
(私は日本出身です)
という言い方をする時は、たいてい「日本から離れた外国」にいる時に使いますよね?
日本から離れた場所(距離感)で、出身(起点)を伝えるのが、from なのです。
これを時間を表す「now」とセットで使うと、
「今を起点にして、これからずっと」
というイメージになります。
from now (on) という言い方は、「これからは~するよ」という時の決まり文句です。
I’ll be careful from now on.
(これからは気をつけるよ)
という感じで使います。「今からこの先ずっと」というニュアンスがあるので、ホテルにチェックインする時のような「一瞬で終わる出来事」には使えません。
次の例文に行ってみましょう!
例文:朝食はどこで取れますか?
ポケ:Where can I have breakfast
これは完璧!!です。
次に行きます。
例文:この荷物を預かってください。
ポケ:Please keep this package
惜しい!前半はバッチリです!ただ、packageは「小包」という意味なので、郵便局や配送屋さんなどで使うセリフです。
ホテルで預かってもらう荷物は、ふつうはスーツケースやバッグなどです。それらをまとめて「baggage」や「luggage」と呼びます。
背景がわからない難しさ
ただ、ポケトークはこの短いフレーズを聞いているだけなので、これがホテルの場面なのか?郵便局の場面なのか?はジャッジできません。
短いフレーズほど、状況判断が難しいですね。実はこれは、英語テストでも同じです。
TOEICテストのリスニング問題のパート2は、上級者にとって最も難易度が高いと言われています。
それは、今回の例文のように、「背景がまったく分からない状態でいきなり短いひとことフレーズを聞いて、正しい答えを選ぶ」という問題形式だからです。
こういう問題は、機械にとっても、人間の脳にとっても、難易度が高いのです。
ではホテル編の最後のフレーズ行ってみましょう!
例文:エアコンが効きません。
ポケ:Air conditioning does not work
これは完璧です!
やはり、こういう「他の英単語で代用できないフレーズ」は機械翻訳の得意分野のようですね。
次回は、レストラン英会話を試してみましょう。
・・・つづく。
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