【海外旅行でどこまで使える?自動翻訳マシン「新型ポケトークW」を徹底レビュー④】

From  師範代Shinya(新村真也)
 
(→前回のつづき)
 
※自動翻訳マシンの新型ポケトークWのレビューの続きです。
 
 
今回は、海外旅行に行ったら必ず入る「ホテル」での会話をチェックしてみます。
 
 
まずはホテルでの会話から。
 
 
例文:チェックインします。
 
 
ポケ:Chech in
 
(※ポケトークの英文は、文末にピリオドや?は表示されません)
 
 
う~ん・・・通じるとは思いますが・・・さすがにこれは・・・
 
 
これだけだったら、別にポケトークを使わなくても、誰でも言えるような気がします(笑)
 
 
ちなみにテキスト(海外旅行ひとこと英会話CD-BOOK)では、
 
Chech in, please.
 
 
となっています。せめてポケトークにも「please」は付けて欲しかったところです。
 
 
次に行きましょう!
 
 
例文:今からチェックインできますか?
 
ポケ:Can I check in from now
 
 
これは、構文としてはバッチリです!「from」がなかったら完璧でした。
 
 

なぜ from がいらないの?

from のイメージは、「起点&距離感」です。
 
 
たとえば、
 
 
I’m from Japan.
 
(私は日本出身です)
 
 
という言い方をする時は、たいてい「日本から離れた外国」にいる時に使いますよね?
 
 
日本から離れた場所(距離感)で、出身(起点)を伝えるのが、from なのです。
 
 
これを時間を表す「now」とセットで使うと、
 
 
「今を起点にして、これからずっと」
 
 
というイメージになります。
 
 
from now (on) という言い方は、「これからは~するよ」という時の決まり文句です。
 
 
I’ll be careful from now on.
 
(これからは気をつけるよ)
 
 
という感じで使います。「今からこの先ずっと」というニュアンスがあるので、ホテルにチェックインする時のような「一瞬で終わる出来事」には使えません。
 
 
次の例文に行ってみましょう!
 
 
例文:朝食はどこで取れますか?
 
 
ポケ:Where can I have breakfast
 
 
これは完璧!!です。
 
 
次に行きます。
 
 
例文:この荷物を預かってください。
 
 
ポケ:Please keep this package
 
 
惜しい!前半はバッチリです!ただ、packageは「小包」という意味なので、郵便局や配送屋さんなどで使うセリフです。
 
 
ホテルで預かってもらう荷物は、ふつうはスーツケースやバッグなどです。それらをまとめて「baggage」や「luggage」と呼びます。
 
 

背景がわからない難しさ

ただ、ポケトークはこの短いフレーズを聞いているだけなので、これがホテルの場面なのか?郵便局の場面なのか?はジャッジできません。
 
 
短いフレーズほど、状況判断が難しいですね。実はこれは、英語テストでも同じです。
 
 
TOEICテストのリスニング問題のパート2は、上級者にとって最も難易度が高いと言われています。
 
 
それは、今回の例文のように、「背景がまったく分からない状態でいきなり短いひとことフレーズを聞いて、正しい答えを選ぶ」という問題形式だからです。
 
 
こういう問題は、機械にとっても、人間の脳にとっても、難易度が高いのです。
 
 
ではホテル編の最後のフレーズ行ってみましょう!
 
 
例文:エアコンが効きません。
 
 
ポケ:Air conditioning does not work
 
 
これは完璧です!
 
 
やはり、こういう「他の英単語で代用できないフレーズ」は機械翻訳の得意分野のようですね。
 
 
次回は、レストラン英会話を試してみましょう。
 
 
・・・つづく。
 
 
ポケトークW
 
 

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