【人生で「元を取る」という考え方をやめてみる】

from 師範代Shinya(英語学習のヒントをYouTubeでも発信中)

何かにお金を使った時に、

「せっかくお金を払ったんだから、元を取らないと。」

と思うことがあります。

僕もけっこう、この考え方をする方です。

たとえば何かのサービスに申し込んだら、できるだけたくさん使おうとするし、旅行に行ったら、せっかくここまで来たんだから、できるだけいろいろ見て回りたいと思います。

食べ放題に行ったら、いつもより多く食べてしまうのも、たぶん同じです。

でも最近、この「元を取る」という考え方が、場合によっては自分の行動をかなり不自由にしているんじゃないかと思うようになりました。

お金を払った瞬間から「やらなきゃ」に変わる

たとえば、ある英語テキストを買ったとします。

最初は「これ面白そうだな」と思って買ったのに、途中からあまり自分に合わないことに気づく。

でも、本の代金をすでに払っています。

すると、

「まだ半分しかやってないし、最後までやらないともったいない。」

という気持ちが出てきます。

本当は別の教材に移りたいのに、元を取るために続ける。

これ、僕も英語学習をしてきた中で何度も経験があります。

買った教材を最後までやること自体は悪くないのですが、「自分に必要だから続ける」のと「お金を払ったから続ける」のは、けっこう違うと思うんですよね。

途中でやめたら、本代が無駄になるような気がします。

でも実際には、続けてもそのお金は戻ってきません。

むしろ合わない教材にさらに20時間使ったら、お金に加えて20時間まで使うことになります。

こう考えると、「元を取るために続ける」というのも、よく分からなくなってきます。

旅行でも元を取ろうとしてしまう

旅行でも、似たようなことがあります。

僕は旅行に行くと、わりと予定を入れたくなるタイプです。

せっかく来たんだから、ここにも行きたい。

あそこも見ておきたい。

ホテルに戻るにはまだ早い。

こういう気持ちが出てきます。

特に遠くまで行った時ほど、「次にいつ来られるか分からないし」と思ってしまいます。

でも、小さい子どもと一緒に出かけるようになってからは、予定通りに動けないことも増えました。

子どもが疲れていたら休む必要があるし、こっちが見せたい場所より、たまたま見つけたものに夢中になることもあります。

予定していた場所に全部行けなければ、以前の僕なら「せっかく来たのにもったいなかったな」と思っていたかもしれません。

でも、よく考えると旅行の元って何なんでしょう。

観光地を5ヶ所回ったら元が取れて、2ヶ所しか回れなかったら損なのか。

ホテルにチェックインできるギリギリまで外にいた方がお得なのか。

そんな基準は、どこにもありません。

むしろ予定を減らして、途中で見つけた店に入ったり、子どもが気に入った場所で長く過ごしたりした方が、後になって覚えていることもあります。

「使った金額」ではなく「今どうしたいか」で考える

元を取ろうとする時って、判断の基準が過去に向いている気がします。

「もう○○円払ったから。」

「ここまで3ヶ月続けたから。」

「せっかく遠くまで来たから。」

すでに使ったお金や時間が、次の行動を決めています。

でも、本来は今の時点から考えてもいいはずです。

この教材を、明日からもやりたいか。

この勉強法を、来月もやりたいか。

今からもう1ヶ所観光地を回りたいのか、それともホテルに戻ってゆっくりしたいのか。

そう考えると、少し判断が変わります。

僕自身、昔よりは「途中でやめる」という選択をするようになりました。

買った本を最後まで読まないこともありますし、勉強内容も自分には合わないと思ったら、変えることがあります。

それでも時々、「せっかくお金払ったしなぁ」と思いますけどね。

その感覚は、なかなか消えませんが、それは仕方ないかなとも思っています。

英語学習でも「最後までやる」にこだわらなくていい

英語学習では、特に元を取りたい気持ちが出やすいと思います。

教材を買った。

英会話スクールに申し込んだ。

単語帳を始めた。

すると、いつの間にか「最後までやること」が目的になります。

でも、単語帳を100%終わらせることと、英語が上達することは同じではありません。

1000語載っている単語帳を600語までやって、そこから別の勉強に移った方がいいこともあります。

オンライン英会話も、毎日受けられるプランだからといって、毎日受けないと損とは限りません。

疲れているのに無理やりレッスンを受けて、「今日も消化したぞ」と思う。

僕もこういう「消化するための勉強」になってしまう感覚は分かります。

でも、英語学習は「回数券を全部使い切るゲーム」ではないんですよね。

今の自分に必要なことが変わったなら、やることが変わってもいい。

元が取れなかった経験にも意味はあるかもしれない

とはいえ、何でもすぐやめればいいとも思いません。

少し続けたから面白さが分かることもあるし、最初は合わないと思った勉強法が、慣れてきたらやりやすくなることもあります。

どんなに良い勉強法やテキストも、しばらく続けないと効果を感じづらいのが普通です。

その場合、「どこまで続けるかのジャッジ」は、万人に当てはまるハッキリした正解がないので、けっこう難しいです。

ただ、もしあなたが、「ここでやめたら、今まで払ったお金が無駄になる」という理由だけで続けているなら、一度考えてみてもいい気がします。

自分に合わない教材を買ってしまったとしても、「これは自分には合わない」と分かった。

旅行先で予定していた場所に行けなくても、その日の別の過ごし方が意外と楽しかった。

そういうこともあります。

僕もまだ、何かを買った後に「ちゃんと使わないともったいない」と思います。

正直、やめる方が勇気がいると感じます。

たぶん、これからも思うでしょう。

ただ最近は、元を取れたかどうかよりも、「今からもう一度選べるとしたら、これを続けるかな?」と考えるようにしています。

それで「いや、もういいかな」と思ったら、そこでやめる。

最近は、それくらいでもいいのかなと思っています。

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