From 師範代Shinya(新村真也)
(※僕がカナダに3ヶ月間留学後の、日本での体験談です)
(→前回のつづき)
カナダでの3ヶ月間留学を終えて、帰国後に受けた1発目のTOEICでいきなり870点を取れた理由を、自己分析してみることにしました。
もし、その理由を、
「やっぱ思い切ってリスクを取って仕事を辞めて、カナダに留学したからだよ。」
なんて一言で片付けたら、意味がありません。
そもそも、「留学=英語力アップ」という単純な図式が成り立たないことは、留学前から分かっていました。
留学中も、「英語力が伸びずに悩んでいる長期滞在者」と実際に会って話すことで、その確信はますます強まりました。
それに、僕がカナダに留学していた期間は、たったの3ヶ月です。
いくら24時間英語漬けになると言っても、3ヶ月という期間は、今回の大幅な英語力アップの理由としては十分ではありません。
たしかに、留学経験が引き金になったことは間違いありませんが、
「留学しても英語力が伸びない人」
「留学をきっかけに英語力が伸びる人」
がいることも事実です。
その違いが分かれば、「再現性」を見つけることが出来ます。つまり、
「今回の留学生活の中で、僕が英語力を伸ばせた要素」
ハッキリを特定できれば、同じことを他の英語学習者が日本にいながら実行することで、僕と同じ効果が得られるのではないか?
そう考えたのです。
今日は、その結果をお伝えします。
理由①現地で音読トレーニングを続けた
一番大きな理由は、これだと思います。僕は、英語は「フリートークの中で使うだけでは上限レベルは伸びない」ことが分かっていました。
フリートークでは、知っている英単語や文法を駆使してコミュニケーションします。
たまに、会話の中で新しく英単語を覚えることはありますが、そんなのは1回の会話につき、せいぜい1~2個です。たいしたインパクトはありません。
自分の英語力の上限を伸ばすには、ちょっと背伸びした英文を音読トレーニングで身体に刷り込んでいく以外に方法はありません。
僕は留学前からそれが分かっていたので、音読トレーニング用の本をスーツケースに詰めて、何冊か持って行きました。
ちなみに、この話をすると、9割の人から、
「カナダに持って行ったテキストの名前を教えてください。」
と言われるので、先にお伝えしますね。
その時に持って行ったのは、この本です。
僕がカナダに持って行った英語テキスト
「速読速聴英単語Core1900」
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この本は、英語の雑誌の記事や、英字新聞を読めるようになりたかったので、選びました。
収録されている英文は、生の英字新聞や雑誌の記事が含まれているので、実戦的です。
これは、自分の上限レベルを伸ばすのに役立ちました。
また、後になって英検準1級の筆記試験を受けた時にも役立ちました。
「DUO3.0」
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DUOは、本体はもう3周やって仕上げてあったので、代わりに復習用CDに付属している小冊子を持って行きました。
小冊子は、見開きで英語と日本語が書かれているので、これを瞬間英作文トレーニングの素材として使いました。
ここに収録されている英文は、元々が英単語帳用なので、かなり手応えがあって、瞬間英作文トレーニングに使うには、負荷がめちゃくちゃ高かったです。
でも、これをやったおかげで、DUOに収録されている英単語や文法を「会話で使えるレベル」にまで引き上げることができました。
「速読速聴英単語Basic2400」
速読速聴・英単語 Basic 2400 ver.3 (速読速聴・英単語シリーズ)
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この本は英単語も文法も、中学レベルなので、負荷そのものは高くなかったのですが、ふだんの生活にすごく役立ちました。
「英語のテストや英字新聞には出てこないけど、ネイティブなら子供でも知っている英単語」
を集めたものです。
たとえば、身体のパーツで、
「眉毛」
「まつ毛」
「おでこ」
を英語で何て言うでしょうか?
こういうのって、学生時代に英語が得意だった人でも、パッと出てこないですよね?
他にも、動物園に行ったらよく見る、
「カバ」
「サイ」
「キリン」
なんかも、一瞬で英単語が頭に浮かぶか?と言われたら・・・微妙ではありませんか?
また、買い物に行って、
「ちりとり」
「鉛筆削り」
「スパナ」
みたいな日用品を探して見つからない時、店員さんにとっさに聞けますか?
こういう、「テストには出ないけど、日常生活ではよく使う英単語」をメインに学ぶことができるのが、この本です。
(ちなみに、テストには出ないと言いましたが、TOEICのパート1のリスニングでは、よくこの手の日用品の英単語が出ます。)
ちなみにこの本、今はバージョン3ですが、僕が留学した当時は、まだバージョン1でした。
海外には日本人向けの英語テキストがない
この3冊は全部、日本の英語テキストです。海外に行ってみると分かりますが、海外で売られている英語テキストのほとんどは、「世界の留学生をターゲットに作られた本」です。
日本人も、ブラジル人も、スイス人も、みーんな同じテキストで習います。
でも、日本の英語テキストは、「日本人が英語を習うためだけに作られた本」です。
日本人の苦手な部分を熟知した先生が、かゆいところに手が届くように仕上げてくれてあります。
「世界の英語学習者向けに書かれた英語テキスト」
と、
「日本人の英語学習者向けに書かれた英語テキスト」
日本人の僕らにとって、どちらが効率よく学びやすいか?なんとなくイメージできるかと思います。
以上、「僕が帰国後にTOEIC870点を取れた理由」の一つ目は、「優秀な音読用テキストを日本から持って行ったから」でした。
理由の2つめは、次回お伝えしますね。
・・・つづく。
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