From 師範代Shinya(新村真也)
(※僕がカナダに3ヶ月間留学後の、日本での体験談です)
(→前回のつづき)
カナダでの3ヶ月間留学を終えて、帰国後に受けた1発目のTOEICでいきなり870点を取れた3つの理由。
前回は、その1つ目の理由として、「日本から音読トレーニング用テキストを3冊持って行って、カナダに滞在中もずっと音読トレーニングを続けた」ということをお伝えしました。
今日は、2つ目の理由をお話しします。
理由②日本で英語力を上げてから留学した
よく、英語学習を始めてしばらく経った人から、
「日本にいても英語はちっとも上達しないんだよね。やっぱ、思い切って海外に留学しないと、ダメなのかな。」
というセリフを聞くことがあります。
「海外へ行って環境を変えれば、英語は自然に話せるようになる」
と考える人は多いと思います。
でも、残念ながら、現実はそうではありません。
僕がカナダで出会った人たちの中には、「もう3年も留学してるけど、ちっとも英語が上達しない」という人たちにたくさん出会いました。
これは日本人に限らず、韓国人などのアジア系の人たちにも共通する傾向でした。
もちろん、中には留学前に英語力が低い状態で海外へ飛び出して、留学中に大きく英語力を伸ばした人もいます。
でも、そうなる人はごくわずかです。
僕は、日本にいる時にTOEIC300点レベルから735点レベルまで上げてから留学しました。
なので、現地に着いてからいきなり英語を使い始めることができました。
ホームステイ先のホストファミリーや、学校の先生たちとも問題なくコミュニケーションが取れました。
それでも、慣れない環境に適応するのに必死でした。
もし、TOEIC300点レベルだった2年半前の自分が同じ環境に放り込まれたらと思うと・・・ゾッとします!
なぜ、英語力が低い状態で留学しても効果がないのか?
英語力が低い状態で留学すると、現地の人たちやクラスメイトとコミュニケーションが取れない状態からスタートすることになります。
このレベルにある人が、実戦の会話の中から新しい学びを得るのは、かなり難しいです。
会話しているだけで、新しい英単語や新しい英文法を学べることはほとんどありません。
「語学学校の授業があるじゃないか!」
と思うかも知れませんが、語学学校の先生は、英語しかしゃべりません。
英語で英語の授業を受けることのハードルの高さは、かなりのものです。
分からない部分はすべて英語で質問しなければなりません。
僕の経験上、自分が英語で質問して、先生の回答が理解ができるようになるのは、TOEICで600点を越えたあたりからです。
それ以前の段階の僕は、本当は分からないのに分かったフリをして、笑顔を作るのが精一杯でした。
日本の英会話スクールと海外の語学学校の違い
中には、TOEIC300点レベルでも日本の英会話スクールでネイティブのレッスンを受けている人もいると思います。
ネイティブの先生と英語だけのレッスンで1時間くらい会話が持つなら、きっと海外に行っても大丈夫だ!
と思うかも知れません。
でも、日本の英会話スクールのレッスンと、海外の語学学校の授業とは、だいぶ違いがあります。
日本の英会話スクールは、ネイティブの先生が日本人慣れしているので、日本人に聞き取りやすく発音してくれたり、使う英単語も日本人でも知っているものを慎重に選んでくれます。
人数も少人数だし、クラスメイトも全員日本人なので、安心感があります。
でも、留学先の国の先生が、日本人向けのレッスンをしてくれることはほとんどありません。
たとえ初心者クラスであっても、自分のペースでガンガンしゃべってくる先生が多いので、かなり苦労するはずです。
また、クラスメイトの数が多いのと、先生も早く進めていきたいので、一番デキる人のペースに合わせて授業が進んでいく傾向があります。
そんな中、途中で授業を止めて分からない部分を聞くことは、かなりの勇気が必要になります。
英語初心者の日本人には、メンタル的にもかなりハードルが高くなります。
英語力を上げておくと・・・
日本でしっかり英語力を上げてから留学した場合、これとは真逆のことが起こります。
毎日のコミュニケーションの中から、新しい学びを吸収していくことができるのです。
学校や日常生活でも、積極的に人と関わりを持っていくことができます。
僕の人生を変えた本、「英語上達完全マップ」の著者、森沢洋介先生は、著書の中でこんな風に言っています。
海外で英語の使用能力を大きく伸ばすためには、基礎段階がほぼ完成してから行くのが最も効果的です。具体的に言えば、TOEIC800点を超えるレベルなら申し分ないでしょう。
このレベルで海外に行けば、初めからネイティブ・スピーカーとのコミュニケーションはかなり円滑に進み、持って行った基礎力が短期間でどんどん活性化するのを実感できるでしょう。
(中略)
多少妥協しても、TOEICで600点を越え、1対1の会話では相手の言っていることがほぼつかめ、ペラペラとはいかなくても言いたいことを自分のペースで話せるレベルには達しておくべきです。
僕は森沢先生の推奨するTOEIC600点~800点レベルのちょうど中間のレベルで留学しましたが、確かに短期間で「持って行った基礎力」が活性化するのを感じました。
次回は、最後の3つ目の理由をお伝えします。
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