From 師範代Shinya(新村真也)
(→前回のつづき)
※僕がTOEICテストで満点を狙うのをやめて、「自由に英語を使いながら生きる」と決めた頃のストーリーの続きです。
TOEIC満点への呪縛から解き放たれて、自由気ままに英語の本を読めるようになった僕は、電車の中でも英語のビジネス書を読むようになりました。
僕が気に入ったビジネス本はマーケティングやコピーライティングなど、色んな本がありますが、中でも最も影響を受けた本は、全世界でベストセラーになった「金持ち父さん貧乏父さん」というタイトルの本でした。
この本の著者、ロバート・キヨサキ氏は、その後「金持ち父さん貧乏父さんシリーズ」として、たくさんの続編を出しているのですが、僕が一番気に入っているのは、2巻にあたる「金持ち父さん貧乏父さんのキャッシュフロー・クワドラント」というタイトルのものでした。
この本の中では、今の資本主義の世界で生きるために必要な「お金」を得る方法を4つのカテゴリーに分けて、それぞれの特徴を解説していました。
お金の稼ぎ方4種類
①従業員(会社に雇われて給料を得る人)
②自営業(個人や家族だけでビジネスを営んでいる人)
③経営者(社員をたくさん雇って組織でビジネスを営んでいる人)
④投資家(会社に投資をしてそのリターンでお金を生み出している人)
それぞれを英語にすると、
①Employee
②Small business owner(Self-employed とも言います)
③Business owner
④Investor
になります。それぞれの頭文字を取って、E,S,B,Iと呼びます。今の資本主義の世界では、お金を得る方法はこの4種類になります。
日本の歴史
日本は、歴史的に見ると江戸時代はほとんどの人たちがSでした。自分の土地(農業)や店(商業)を代々引き継ぎながら生計を立てていました。
その後、明治維新の後に海外の文化が入ってきましたが、まだSが多かったそうです。
戦後の日本は工業の時代になり、日本を救うべく立ち上がったヒーローのようなBの人たち(松下幸之助氏や本田宗一郎氏など)が、多くのEの人を雇って経済が成長しました。
その後は、「大きな会社に入る=成功」という図式が出来上がったため、日本にはEの人口が多くなりました。
その価値観は今も続いていて、2017年のデータでは、日本Eの人(正社員&契約社員&パートアルバイト含めて)は89%だそうです。
フリーランス大国アメリカ
一方、アメリカではSの人が多く、2020年までに労働人口の50%がフリーランスになるという予測が出ているそうです。
僕はアメリカではなくカナダに3ヶ月間留学していましたが、カナダも「フリーランス(S)の人が多い」と現地の人たちから聞きました。
ギャンブルで勝ったお金で生活したら何になるの?
僕がこの4種類の生き方を知った時、素朴が疑問が浮かびました。
「ギャンブルで勝って生活している人はどうなるの?」
①宝くじに1億円当たってそのお金で生きている=投資?だからI?
②パチンコの腕を極めて、勝ち金だけで生活できている「パチプロ」=投資?だからI?
③毎日株を売ったり買ったりして差益でお金を生み出している「トレーダー」は?投資?だからI?
ということは、ギャンブラーは全員Iかな?と思っていましたが、どうやらそうではないらしいです。
まず、①の「宝くじに1億円当たる」は完全に偶然の産物で、自分でコントロールできる領域ではありません。また、欲しい時にお金を生み出す手段でもないので、この4種類の外側になるそうです。つまり、運任せの宝くじは「お金を稼ぐ手段」には該当しません。
②のパチプロと③のトレーダーは、日々研究&分析を繰り返しながら確率をコントロールしています。その結果を得るために自分自身が個人で常に働いている状態です。自分ひとりの労働力を使ってお金を稼いでいるので、S(自営業)の分類になるそうです。
オススメの生き方
「金持ち父さん貧乏父さん」の本の中でオススメの生き方とされているのは、BとIでした。
なぜかというと、BとIの2つは、「自分がいなくてもお金が回る仕組みを作る」のが仕事なので、その仕組みが完成すれば、万が一自分が病気やケガで倒れても、収入が途絶えることがないからです。
ただ、BやIで生きている人は、少なくとも日本ではめったに出会うことがありません。
B=自分がいなくても会社が回る仕組みを作り上げた人(それなりの規模の会社のオーナー)
I=成長しそうな会社に運転資金を提供する人か、アパートをたくさん所有している大家さん
ということになります。日常生活で出会うタイプの人ではありません。
僕はこの本「金持ち父さんのキャッシュフロークワドラント」を読んだとき、あまりのハードルの高さに衝撃を受けて、かなりヘコみました。
でも、しばらくして冷静になって考えたら、「今までとは違う視点で世の中を見るきっかけを与えてくれた」という点で、この本の価値に気付きました。
なので、より深い学びを得るために、何度か読み返してみることにしたのです。
・・・つづく。
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