From 師範代Shinya(新村真也)
(※僕がカナダにビジネス留学していた頃の体験談の続きです)
僕はハタチの頃、アクションスターのショー・コスギさんの自伝を読んだことがありました。
ショー・コスギさんは、日本で有名なケイン・コスギさんのお父さんで、「ニンジャ」という映画でハリウッドでアクションスターになった最初の日本人です。
僕は20代前半の頃はアクションスターになりたかったので、ショー・コスギさんがハリウッドに作ったアクションスター養成所の説明会を聞きに、東京の品川プリンスホテルに行ったこともあります。
そんなショー・コスギさんの自伝では、自分が単身アメリカに渡ったとき、アメリカでいかに日本人がなめられているか?を知って愕然とした体験談が書かれていました。
ナメられる日本人
当時の日本人は、アメリカ人から「ジャップ」という呼び名で軽蔑され、差別されてからかわれたそうです。
そのくやしさをバネに、ショーコスギさんは超人的な努力を重ねて、ハリウッドのアクションスターの座を手に入れました。
そんな体験談を読んでいたので、僕は日本人の世界でのイメージは悪いと思っていました。
僕が31才で初めて海外に飛び出したときは、
「きっと日本人の自分は世界の奴らからナメられるに違いない。でもまあ、それも含めて人生経験だ。」
という覚悟がありました。
時代と国の違い
ただ、今の時代はショーコスギさんが若い頃とは違います。
その頃にショーコスギさんをバカにしていた世代の人々はもう、引退しているはずです。
それに、僕が行く国は、「移民の国 カナダ」なので、アメリカほどの人種差別はないだろうと思っていました。
それでも、きっと日本人の自分はあまり良いイメージはないだろうな・・・
と頭の片隅では思っていました。
海外の人たちの意外な反応
そんな覚悟を持って留学した僕は、実際にカナダでのクラスが始まると、クラスメイトの意外な反応に驚きました。
どうやら世界の人々の間では、日本人は「なんだかスゴいやつら」というイメージがあるようなのです。
僕のクラスメイトは、スイス、ドイツ、、チェコ、オーストリア、スペインなどのヨーロッパ勢に加えて、ブラジル、ペルー、などの南米、そしてインド、タイ、韓国などのアジア系の人たちが入り交じる、バラエティー豊かなメンツでした。
そんな彼らは、僕が日本から来たことを伝えると、興味しんしんに色んなことを聞いてきました。
僕がいたのはビジネスクラスだったので、みんなビジネスに興味があります。一番よく聞かれたのは、
「日本はどうやってあれほどの短期間で高度経済成長を成し遂げたのか?」
という質問でした。
「日本は戦争に負けて焼け野原になった状態から、わずか数十年で世界第二位の経済大国になった」
という事実は、どうやら海外の人々も学校の社会の授業で教わるらしく、みんなの興味を引くみたいです。
とはいえ、そこを聞かれても、僕が18才で就職した時は、ちょうどバブルが弾けて就職氷河期が始まったタイミングだったので、僕はそれまでの人生であまり「経済的な豊かさ」を感じたことはありませんでした。
僕が18才で鉄鋼場に就職して最初の朝礼で社長の口から聞いた言葉は、「リストラ」です。
ちょうどその頃、社長が毎月の朝礼でベテラン社員の早期退職を促すスピーチをしていました。その後、リストラが原因で自殺する中高年サラリーマンがいることをニュースで知りました。
そもそも基準が違う
そのエピソードを僕がクラスメイトに伝えたところ、
「へぇ~そうなんだ!でも、会社の業績が悪くなったらそれ以上雇えなくなるのは、当たり前じゃないの?リストラって、日本ではそんなにヤバいことなの?」
という反応でした。
そもそも、海外では「終身雇用」とか、「正社員」という概念自体がない国がほとんどです。
僕の話を聞いて、彼らはむしろ、「終身雇用システムを何十年も続けられたこと」に感心している様子でした。
僕が「日本は中高年で再就職が難しい」ことを伝えると、こんな答えが返ってきました。
「別に日本で再就職できなくてもいいじゃん?世界中どこの会社も雇ってくれないなんてことはないでしょ?日本人はよく働くイメージがあるから、海外に目を向ければすぐに職が見つかると思うよ。何歳だって関係ないよ。」
日本人の誇り
自分の国が海外で高く評価されているのを知ることは、なかなかいい気分でした。
特に僕の場合は、最初から「日本人は見下されているに違いない」という覚悟をしていたので、この反応は意外でうれしくなりました。
それまで日本にいた時には、日本の良さなんて考えたこともありませんでした。
でも、こうして海外に出て、日本という国を初めて外側から眺めてみると、まったく違って見えてきます。
若い世代のイメージ
僕のカナダでのクラスメイトのほとんどは10代後半~20代くらいで僕より年下でした。今の若い世代にとっては、日本の悪いイメージはあまりないのかな?と感じました。
経済力だけではなく、マンガやアニメなどの娯楽カルチャー面でも、「日本は一歩先を行っているカッコいい国」というイメージを持たれているようでした。
そしてその後、僕は学校の中だけではなく、企業で働くようになってからも、日本人の評価の高さを知ることになりました・・・
・・つづく。
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From 師範代Shinya(新村真也)
(英語の達人養成ジム 師範代)
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