【それ、今やっちゃえば?】

From  師範代Shinya(新村真也)

「英語にある程度自信がついたら、外国人の集まるバーやイベントに行こうと思ってます。」

「英語をあと1年ぐらい勉強したら、海外旅行に行って、現地の人に話しかけてみたいんです。」

「もう少し自信がついたら、TOEICテストを受けてみたいんです。」

「英語を使う職場に転職してみたいんです。」」

これらは、英語学習者の方々からよく聞くセリフです。

これらに対する僕の提案は、

「それ、今すぐやってみませんか?」

ということです。

「英語をある程度身につけたらやってみよう」と思っていることは、たいていの場合、今すぐやった方がメリットがあります。

なぜでしょうか?

理由は3つあります。

①いつか・・・は、どんどん先に伸びる

②やってからの方が「正しい方向への努力」ができる

②やってからの方が学習モチベーションが上がる

ひとつずつ詳しく解説します。

理由①いつか・・・は、どんどん先に伸びる

それは、「いつかやろう」と思っていることは、どんどん先に伸びていく傾向があるからです。

いつの間にか、それが「英語学習の最終ゴール」みたいになってしまい、神秘的な輝きさえも持ち始めるようになってきます。

そうなると、だんだんそれをすること自体の心理的なハードルが高くなっていきます。

すると、もうそれをするには十分な英語力が身に付いているのに、「まだ早い!」と自分に言い聞かせて、どんどん先延ばしにしていくことになります。

 

理由②やってからの方が「正しい方向への努力」ができる

何か新しいことに挑戦しようとした時、やる前に「自分には何が必要か?」をすべて知ることは、ほぼ不可能です。

たとえば、「海外旅行で現地人と話してみたい!」と思っている場合、

・行く国はどこか?

・現地はどんな文化か?

・現地人とどんな内容の会話をしてみたいのか?

などによって、やるべきことが変わってきます。

たとえば、これは極端な例ですが、

「イギリス旅行で現地人と話してみたい」

と思っている人が、

「アメリカのテレビドラマを使って、発音やセリフを丸暗記する」

といった学習法を3年続けたとします。

3年後に、満を持してイギリスに旅行したら、現地人の英語がぜんぜん聞き取れない・・・ドラマの中で覚えた、こなれたセリフ(俗語)を言っても通じない・・・

後からよく調べたら、アメリカとイギリスは発音が違うし、使われるボキャブラリーも違いがあることが分かった。

ドラマの中で使われていた俗語は、アメリカの若者にしか通じないことが分かった。

・・・なんてことになったら、悲しいですよね?

今のは少し極端な例ですが、こういうことは、よく起こります。

英語を使ってやってみたいことがある場合、まず先にそれをやってみると、「自分には何が必要か?」が分かります。

すると、正しい方向に向かって努力ができるようになるのです。

先ほどの例で言うと、「まずはイギリス旅行をして、現地人に話しかけてみる」ことで、色々なことが見えてきます。

その結果、アメリカのドラマを使った学習法ではなく、イギリス人のナレーターが吹き込んだCDが付いた「旅行英会話本」のセリフを覚えるだけでOKだと分かるかもしれません。

そしたら、3ヶ月でこの本を仕上げて、またイギリス旅行してみよう!

となるわけです。

 

理由③やってからの方が学習モチベーションが上がる

とりあえずやってみると、自分の今の「現在地」がハッキリします。

現在地とゴールがハッキリすると、今の自分に必要なものが分かり、モチベーションが上がりやすくなります。

たとえば、「英語が上達したら、外国人の友達を作りたい」と思っている人がいるとします。

この人のゴールは、「外国人とスムーズに英語で話したい!」ということです。

その場合、先に外国人の友達を作ってしまった方が、英語学習へのモチベーションが上がります。

その友達の顔を思い浮かべながら、彼らと話している自分を想像しながら英語トレーニングをすれば、テキストのセリフにも気持ちを込めて音読することができるようになります。

僕も場合も、英会話を始めて3ヶ月後には、外国人バーに通い始めました。そこでネイティブ友達をどんどん増やしていきました。

すると、「彼らともっと深い会話をしたい!」と思うようになりました。

「もっと深い会話をするには、何が必要なんだ?」

と考えるようになり、

「自分の言葉で組み立てながらアドリブで話せるようになるには、文法が必要だ!」

と気付きました。

そしたら、学生時代にあれほどイヤだった文法学習をやり直すモチベーションが生まれたのです。

僕の文法学習のゴールは、「ネイティブ友達とコミュニケーションを深い会話をすること」に設定されました。

現在地は、「文法がまったく分からないから、テキストやドラマのセリフを丸暗記して使っているだけ」だと分かりました。

そしたら、その後まるで引き寄せられるように、「イメージ英文法」の本に出会いました。

その後はイメージ英文法を使って、「会話のための実用英文法」に絞って学ぶようになりました。

先にやりたいことを体験してゴールがハッキリすることで、モチベーションが上がって、ゴールまでの道のりを埋めるツールまで引き寄せられるようになるのです。

以上、

①いつか・・・は、どんどん先に伸びる

②やってからの方が「正しい方向への努力」ができる

②やってからの方が学習モチベーションが上がる

の3点の理由から、「今すぐやってみる」ことのメリットをお伝えしました。

次回は、冒頭でご紹介したよく聞くセリフ、

「もう少し自信がついたら、TOEICテストを受けてみたいんです。」

「英語を使う職場に転職してみたいんです。」」

について、僕自身の体験談と、僕の周りの英語学習者の方々の体験談を交えて、詳しくお伝えしていきます。

・・・つづく。

 

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