From 師範代Shinya（新村真也）
（→前回のつづき）
前回の記事では、多くの英語学習者が教材選びや学習法選びで迷ってしまう原因として、
①今の自分の立ち位置が今どのあたりか？がよく分からない
②自分がどこまで行きたいのか？がよく分からない
③自分がゴールに行くまでの手段（教材＆学習法）がよく分からない
の３つの理由をお伝えしました。
この３つのうち、③の部分はみんな気にするのですが、実は①立ち位置と②行きたいゴールを先に知ることで、③使う教材が決まってきます。
この順番を飛ばして、いきなり③から始めると、困ったことが起こります。たとえば、
・買った教材のレベルが合わずに、モチベーションが途中で落ちてしまう。
・覚えた英単語や例文を自分が使うシーンが想像できずに、「お勉強のためのお勉強」になって、途中でイヤになる。
・何のために英語をやっているのか？よく分からなくなって、ふとしたタイミングで英語学習から離れてしまう。
という状態になってしまいます。
よくあるパターン
僕が今まで見てきた英語学習者の方々の中で、「②ゴールのハッキリしている人」が持っているテキストでよくあるパターンがあります。
それは、①自分の立ち位置をあまり気にせず③教材を買ってしまうケースです。
たとえば、「今年から海外出張で英語を使うようになるから、英語を勉強しなければならなくなりました」という初心者の方。（今の英語レベルがTOEICで200～300点ぐらい）
まだ英語学習を始めて１ヶ月ぐらいです。
僕：「今使っている英語テキストは何ですか？」
と聞いて見せてもらうと、「速読速聴英単語Business 1200」だった・・・
僕：「これ、どのぐらい理解できますか？」
学習者：「自分がどのぐらい理解できているのかすら分かりません。とりあえず日本語訳を見て、あーそういうこと言ってるんだな、ぐらいの理解度です（笑）」
というようなパターンがけっこう多いのです。
ちなみに速読速聴英単語 Business 1200は、現時点での英語力が最低でもTOEIC700点台はないとキツい内容です。
TOEIC900点を超えた人が読んでも知らない英単語がいくつか出てくるほどです。
300点レベルの初心者の方が手を出すべきテキストではありません。
アマゾンレビューを見るときの注意点
でも、「自分のゴールはビジネスで使えるようになることだ！だから、アマゾンで『ビジネス英語』で検索して、一番評価の高い本を買おう！」という感じになってしまうと、上記のようなパターンになってしまいます。
アマゾンのレビュー評価を見るときには、
①今どのぐらいの英語力のたちが、
②どんな目的で使っていて、
③どんな結果を得られるのか？
の３つの視点で見ることをオススメします。
アマゾンのレビューの中には、「私は現在TOEIC○○点レベルです。」という感じで、自分の英語力を伝えてくれているものもあります。
英語学習者が通る８つのステージ
僕は、自分自身の英語学習体験＋１０年以上英語を教える仕事を続けてきた中で、「英語学習者が通る８つのステージ」を発見しました。
必ず全員が８つのステージを通る、というわけではありません。
まったくの初心者から始めた場合に通るステージが８つある、ということです。
人はそれぞれバックグラウンドが違います。
・学生時代に英語が得意で受験勉強をガンバった人
・学生時代に英語から逃げ続けてきた人
・英語は好きでもキラいでもない人
・学生時代にちょっとだけ留学経験がある人
みんなそれぞれ、バックグラウンドが違います。このバックグラウンドを無視して、一律に同じ英語テキストや同じ学習法を勧めることはできません。
僕はいつも自分のセミナーをする時には必ず「参加者みんなで自己紹介タイム」を取るようにしています。
自己紹介タイムでは、主にこのバックグラウンドとゴールを語ってもらうようにしています。
自己紹介を聞きながら、「今、この人はどこのステージにいるんだろう？どこのステージまで行きたいと思っているんだろう？」と考えるようにしています。
ステージが変われば、アドバイスも変わってきます。
次回は、僕が発見した「英語学習者８つのステージ」についてお伝えします。
・・・つづく。
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