From 師範代Shinya(新村真也)
ここ数年で世界的に広まっている新しい英単語があります。それが、VLOG(ブイログ)という言葉です。
まだ辞書には載っていない英単語なので、パソコンのワードのソフトやメールのソフト上で「VLOG」と打つと、タイプミスと認識されて赤い線が引かれます。
VLOGというのは、まさに今、あなたが読んでいるこのネット記事「BLOG(ブログ)」の派生語です。
BLOG(ブログ)は、もともと「Web Log(ウェブ・ログ」という言葉を短く発音したものです。
ウェブ(Web)上に記録したもの(Log)という意味です。
今ではBLOGは辞書に載るほど一般的な言葉になりました。
(僕の手持ち辞書の中では、ジーニアス英和大辞典にはまだBLOGという英単語は載っていませんが、ロングマンやオックスフォードの英英辞典には載っています)
BLOGは文字を打ち込んで、記事として情報を公開するスタイルです。
ネット上でみんなと共有する日記のようなものです。
もともとBLOGというジャンルは「今日、こんなことがあったよ」という、日常の体験談をシェアするところからスタートしました。
そのうち、皆が自分の仕事などの専門領域の知識やスキルを発信するようになりました。
さらに個人だけではなく企業も、自社のブログを持つようになりました。
今ではネット上のほとんどの記事がBLOGになっているような気がします。(というか、BLOGとそれ以外の記事の見分けがつきません)
新しい時代の流れ
そして今、ネットの発達によって、人類はこれまでにないほど「文字を読まなくなった」と言われています。
では、代わりにどこから情報を得ているかというと、「動画」です。
YouTubeなどの動画配信サービスが普及して、ネットの回線スピードがどんどん速くなっていることで、動画を見る人の数が圧倒的に増えたのです。
動画が脳に与える情報量は、文字情報の5,000倍と言われています。
つまり、同じ内容を文字で読むのと、動画で見るとのとは、理解度が違ってくるということです。
動画の方がラクに内容を理解することができます。
動画が世界的に人気になるにつれて、ユーチューバーなどの「動画で生計を立てる職業」が新しく生まれました。
ただ、ユーチューバーという言葉には、「YouTubeに動画を投稿する人」という限定的な響きがします。
でも、世界にはYouTube以外にもたくさんの動画配信サービスがあります。
そこで、YouTubeに依存しない言葉として、「VLOG」という言葉が生まれました。
Video Log (動画の記録)
という言葉を短くして、VLOGと書きます。
日本語で書くと、「BLOG」も「VLOG」も「ブログ」です。強いて言えば「VLOG=ヴログ」となります。
英語の発音では「V」と「B」はまったく違う音です。
ネイティブが、VLOG と BLOG を聞き間違えることはありません。
でも、日本人の耳には同じに聞こえてしまいます。(もちろん英語の音読トレーニングを積んだ人には聞き分けられますが)
日本語で文字に書いた場合、両方とも同じ「ブログ」と表記するしかありません。
そこで代案として、「ブイログ」や「ビログ」という呼び名が広まりました。
この新しい世界共通語の「VLOG」という英単語を「英語とは違う発音のカタカナ表記」で今の子供達が覚えていきます。
そして彼らが大人になって外国人の前で「ブイログ」という言葉を使った時に、
「あれ?通じないじゃん?これ英語じゃないの?」
となる姿が目に浮かびます。
ただ、今の時点で「VLOG」という言葉を日本に普及させるためには、日本人に発音しやすい「ブイログ」で広めた方が良い気もします。
そもそも広まらなければ、日本は世界の流れに置き去りにされてしまいます。(VLOGがそこまで重要なコンセプトかどうか?は置いておいて)
日本人の発音に対するミスを増やしていくと分かっていながらも、カタカナ語として定着させるには、「日本人にとって発音しやすい表記」を使うしかないのです。
(ちなみに、「マクドナルド」という店名も、当時まだ日本に進出したばかりだったマックの日本の社長が思いついた「日本人にとって覚えやすいカタカナ発音」だそうです。この試みは大成功して、一気に日本中に「マクドナルド」の名前が広がりました)
・・・つづく。
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