ダンススクールで出会った仲間に囲まれて充実した楽しい日々は、2~3年ほどで終わりを迎えました。
分かってはいたことがですが、付き合いの長い仲の良いメンバーが、次々と卒業していったのです。
ダンススクールでの僕の仲間の大半は、中高生でした。
高校生は、卒業すると大学や専門学校に行きます。
そして多くの場合、地元を離れて東京の大学に行くパターンでした。
当時、僕が仲良くしていたメンバーのウッチーは、高校卒業後、大学進学のため引っ越していきました。
その後、一番付き合いの長いY君も高校を卒業して、東京のダンスの専門学校に進学しました。
Y君が中2の頃からの付き合いなので、5年になります。
5年間一緒に練習して踊ってきた仲間を送り出すのは、正直、寂しい気分でした。
頭の中に、別れの名曲「シークレット・ベース」のメロディーと歌詞が流れてきて、泣けました。
必ずこの日が来ることは分かっていました。
でも、いざその時になると、やっぱり名残惜しい気分になりました。
まだ抜けないと思っていたメンバーも脱退
さらに、Y君やウッチーに加えて一緒にダンスチームに入っていた最年少女子メンバーのHさんも、まさかの脱退になりました。
Hさんは僕らのチームでは最年少ながら、幼少期から続けてきたバレエのスキルを活かして、ストリートダンスの技も猛スピードで吸収していきました。
その結果、Hさんは僕らのチームの主力メンバーになりました。
一番ダンスが上手なY君に次いで、ナンバー2の実力者になったのです。
Hさんは当時、まだ中学3年生でした。
中学生なら、そのまま地元の高校に行くのが普通です。
僕も、Hさんはまだ抜けないだろうと思っていました。
ところが!!
なんとHさんは、単身LAにダンス留学することにしたのです!!
しかも、現地の高校に通うとかではなく、「本場LAのダンススクールに通って武者修行する」という、スゴい決断をしました。
Hさんの考え方
Hさんは、子供の頃に海外に住んだ経験があるわけではありません。
頻繁に海外旅行をしているわけでもありません。
それなのに、LAに単身でダンス留学するとは、すごい度胸です。
僕は、Hさんから計画を聞いた時に、驚いてこんな質問をしました。
僕:「Hは英語しゃべれるの?」
Hさん:「いえ、全然!私、学校の勉強苦手なんで(笑)」
僕:「英語ができないのに、いきなり海外行くって怖くない?」
Hさん:「う~ん、まあどっちかっていうと、不安よりワクワクの方が強いですね!」
僕:「そうなのか・・・いやぁ、Hはすごい勇気あるよ!ここでダンス留学したら、学歴は中卒になるわけじゃん。
俺も勉強は嫌いだったけど、一応高校ぐらいは出とくかって発想になったからね。Hは本当に勇気があると思う。」
Hさん:「私、今、本当にダンスが好きで楽しいんです。1日、1時間でも多く踊っていたい。
もちろん、高校に行く方が無難だって分かってる。けど、将来の不安を優先して、今の時間をムダにしたくなんですよ。
今から高校に行って、1日中座って授業を聞く生活を3年間も続けるなんて、私にはムリです。
私、自分の人生の時間をムダにしたくないんです!」
僕:「おぉ!!カッコいい!!すごいなぁ!!将来はプロダンサーになるつもりなの?」
Hさん:「とりあえず、今はね。でも、それを今決めるのも、何か違うなって思うんです。私は、今自分がやりたいことを最優先して、そのために自分の環境を整えるだけです。
その先に何が待っているか?なんて、今いる場所からは見えないと思うんです。
LAに行って、ダンスを学び続けた時の自分が、プロダンサーになりたいと思うかどうかなんて、行ってみないと分からない。」
僕:「うん、確かに!」
Hさん:「でも、今の私が今の時点でハッキリ分かることは、2つあるんです。
1つ目は、高校進学は私が行きたい道じゃない。
2つ目は、ダンスを極めたい。
その先に何が待っているかなんて、分からない。
でも、この先に何が待っているか全部分かっている人生なんて、私にはつまらない。
だから、中学を卒業したらすぐにLAに行くんです。」
僕:「おぉ・・・スゲー!!中学生でその考えに至るとは・・・でも、親から反対されなかった?」
Hさん:「もちろん、反対されましたよ~(笑)でも、親に反対されたぐらいで諦めるつもりはありません。親を説得するのも、私が今やるべきことの1つですから!」
僕:「おぉ!!なんてしっかりしてるんだ!!」
僕は、自分より12才も年下のHさんの考え方と生き方に、すごい刺激を受けました。
・・・つづく。(→この記事のシリーズを1話目から読む)
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From 師範代Shinya(新村真也)
(やり直し英語達成道場 師範代)
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