From 師範代Shinya(新村真也)
(→前回のつづき)
前回の記事では、ダンスのジャンルの歴史についてお話しました。
・上品で優雅なステージダンスとして生まれた背景を持つジャズダンス
・「怒りの戦闘ダンス」として生まれた背景を持つHIPHOPダンス
この2つはまったく違うテイストを持っています。
踊る曲の雰囲気も、身体の動かし方も、まったく違うのです。
僕が地元のダンススクールに通い始めた当初は、ジャズダンスのクラスしかありませんでした。
本当はHIPHOPダンスをクラスを受けたかったのですが、当時は家から通える範囲ではどこを探してもありませんでした。
ジャズダンスはバレエを源流にしているので、女性的な美しい動きが多くありました。
手を指先までまっすぐ伸ばしたり、足を上げるときにも、つま先までピンと伸ばしたりと、手足が長く見えるような動きが多いのです。
また、レッスン中にはくシューズも、ジャズダンス専用のものを買うように言われました。
うすい革製の柔らかいシューズで、つま先がとがっています。デザインや素材が女性的だと感じました。
当然、ジャズダンスのクラスは女性の比率が多いです。
僕が通っていたダンススクールでは、ジャズダンスクラスに男性生徒はゼロでした。
最初に見学に行った時には、自分ひとりだけ男になるのは気まずいなと感じました。
でも、東京の演技学校のダンスの先生がこんなことを言っていたのを思い出しました。
「ジャズダンスは色んなジャンルにつぶしがきくから、HIPHOPダンスをやりたい人も最初はジャズの基礎を身に付けることがオススメだよ」
と。
僕はとりあえず「ダンスの技を基礎から身に付けたい!」と思っていたので、地元のダンススクールのジャズクラスに入学することにしました。
老若ミックスクラス
ダンスのクラスというのは、ジャンルによって年齢層が違うことが多いです。
僕がその後色んなダンスクールを回って気付いた生徒の層の違いは、こんな感じでした。
↓↓↓
・HIPHOPダンス =中高生メイン(女子比率高い)
・社交ダンス=中高年メイン(女性比率高い)
・ジャズダンス=年齢層バラバラ(女性比率高い)
・バレエ=子供メイン(女子比率高い)
・ブレイクダンス=20~30代メイン(男性比率高い)
という感じです。
ブレイクダンス以外は、ジャンルを問わず女性比率が高い傾向があります。
僕が入学したジャズダンスクラスは、年齢層がバラバラでした。
小学6年生の女の子から、50代ぐらいの女性までいました。
年齢層という点では、当時20代なかばだった僕が入りやすい環境でした。
たしかに、ジャズダンスはバレエのようにめちゃくちゃ柔らかい身体が求められることはなく、HIPHOPのような若者感が前面に出ていることもありません。
ちょうどバランスが良いのでしょう。
ジャズダンスクラススタート!
僕はさっそく、ジャズダンスのクラスに通い始めました。
先生は、おそらく40代後半~50代前半ぐらいの女性で、ベテランオーラが漂っていました。
生徒数は僕のいたクラスはトータル15人ぐらいでした。
スタジオはそんなに広くないので、すみからすみまで人がいる感じです。
どうやらかなりの人気クラスのようです。
長く通っている生徒さんも多いようで、前の方の列で踊っている中高年の生徒さんたちは、レッスン前後で先生と仲よさそうに話していました。
僕はとりあえず一番後ろの列のすみっこの方に自分のポジションを取りました。
シューズが踊りやすい!
踊り始めて分かったのは、入学時に半強制的に買わされたジャズダンス用のシューズが、めちゃくちゃ動きやすくて驚きました!
素材の革が薄くて柔らかく、底の部分も薄めので、まるで裸足で踊っているような自由さがあります。
それでいながら、ちゃんと靴としての機能は果たしているので、快適なのです。
底の部分が適度になめらかで、片足を軸にしてクルッとターンする動きをする時にも、引っかかりがなくスムーズにクルッと回れて、感動しました!
東京の演技学校でジャズダンスを習った時には普通のスニーカーを履いて同じ動きを練習したので、違いがよく分かりました。
スニーカーだとゴム底の作りが滑らないようになっているので、ターンする時に床に靴底が食いついて、引っかかりを感じやすいのです。
ジャズダンス用シューズには、その感覚がまったくなくて、裸足とスニーカーの中間みたいな感じで、やみつきになりそうな履き心地でした。
「これはふだんの外履きとしても使いたいぐらいだ!」
と思いました。デザインが女性的なので、さすがに外で履いたら変な見た目になりますが・・・
地元ダンススクールの最初のジャズダンスクラスでの感想は、「シューズの快適さ」に圧倒されて感動したのが、一番の思い出でした。
・・・つづく。
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