From 師範代Shinya(新村真也)
(→前回のつづき)
地元のジャズダンススクールに通い始めてからは、週に一回、90分のダンスレッスンを受けるようになりました。
ジャズダンスは、たしかに身体のコントロールが難しくて、とても良い訓練になると感じました。
でも、できれば僕はやはり「最初からHIPHOPダンスを習いたい!」という願望が捨てきれませんでした。
もともとプロのダンサーになるつもりではなく、ただ「カッコよく踊れるようになりたい!」と思っていただけでした。
まずは自分が魅了されたHIPHOPダンスを極めて、カッコよく踊れるようになって、その後にどうするか?を考えるつもりでした。
高校を卒業してから今まで経験した習いごとの、空手、演技、カラーコーディネーターの時も感じていたことですが、
「習い始める前から長期目標を立てる」
「強い目的意識を持って習い事に邁進する」
「人に語れるようなカッコいい目標を持つ」
というのは、僕の性格上向いていません。
僕は自分が興味があることには熱中しますが、興味がないことにはまったくやる気が起きないタイプです。
今、自分が最も興味のあることに今日の時間とエネルギーを注ぎ込むことができた時、充実感を味わえます。
自分がやっていることで、人から「スゴいね!」と言われるかどうかには、あまり興味がありません。
もちろん、スゴいね!と言われたい気持ちはありますが、まずは自分で自分を「カッコいい」と思えるかどうか?
この習いごとを続けたら、イケてる自分になれそうと思えるかどうか?
そこが、打ち込む対象を選ぶ基準でした。
イケてない小中学校時代
ちなみに僕は、小中学校時代にはこの性格のせいで、かなりイケてないやつでした。
「みんなが興味あることに興味がなくて、自分が興味あることにはみんなが興味がない」
というミスマッチにより、イケてない男子のカテゴリーに属していました。
それでも僕は、「人気者になるために自分が興味のないジャンルをガンバる」という発想にはなりませんでした。
たとえバカにされても、クラス内での地位が低くても、「今日1日を自分がどう過ごすか?」を他人基準で決められたくないと思っていました。
#モテ男子の3つの特徴
小中学校ぐらいまでは(高校も入るもかもしれませんが)、「モテる男子」「イケてる男子」の特徴は、大きく3つあります。
①運動が得意
②成績が良い(特に主要教科)
③面白いことを言ってみんなを笑わせる
そこに加えてイケメンや背が高いとなれば、なおさらモテます。
たまに、すべてを兼ね備えているスーパーイケメン男子もいましたが、そうでなくてもこのうちの1つでも持っていれば、一目置かれます。
たとえイケメンでなくても、背が高くなくても、運動がめっちゃできれば、男子からは尊敬されて、女子からも注目されます。
僕は今でも覚えているのが、運動会のクラス対抗リレーで毎回アンカーを勤めていた、俊足のN君の姿です。
N君は本当に足が速く、目の前を走る何人もの相手をごぼう抜きにしていく姿が、僕の目には本当にカッコよく映りました。
N君にバトンが渡っただけで会場全体が沸き立つぐらいのスター選手でした。
女子からもモテモテでした。
マニアックな図工
一方で僕は、身体が小さくて運動は苦手でした。
面白い話もできないし、テストの成績でみんなから注目を浴びることもありませんでした。
そんな最も得意だったのは、図工でした。
昔からNHKの「できるかな」を見るのが大好きで、のっぽさんが段ボールを切って貼って、色んなおもちゃを自作してしまう姿に圧倒され、「こんな風になりたい!」と思いました。
僕の家はおこづかい制度がなく、欲しいオモチャをお金で買うことができませんでした。
でも段ボール箱だけは家にたくさんありました。そこで、自分が欲しいおもちゃは段ボールを切り貼りして作って遊びました。
おかげで、小学校時代は図工の成績が良く、中学校になってからは美術の成績が良かったのを覚えています。
先生からはよく「おまえは手が器用だなぁ~」と言われました。
でも、手先が器用であることは、先ほど挙げた「モテ要素」には入っていません。
図工はマニアックな教科です。
しかも僕は自分が欲しいものしか作らないので、夏休みの宿題の自由研究などの作品も、先生ウケしませんでした。
覚えている限りでは、自分の工作が何かの賞を受賞して注目を浴びたことはなかったと思います。
もし、先ほどの3大モテスキルのうち1つでも得意なものがあったら・・・きっと僕の小中学校人生は違ったものになっていたでしょう。
クラスメイトの目には、僕は「特に取り柄のない、イケてないやつ」という風に映っていたと思います。
一言で言えば、「目立たない生徒」でした。
・・・つづく。
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