※僕が24才の時に始めたHIPHOPダンススクールの体験談の続きです。
1ヶ月後に迫ったダンスイベントに出場すると決めた僕とY君、O君の3人は、さっそく練習を始めることにしました。
とは言っても、まだ何も決まっていません。
・どんな曲でやるのか?
・どんな振りでやるのか?
何も決まっていない、まっさらな状態からのスタートです。
とりあえず、早急に曲と振り付けを決めなければなりませんでした。
丸パクリNG
前回の夏祭りの発表会では、ダンス大会のビデオで優勝しているチームの振りと音源をそのまま丸パクリして、僕とY君で踊りました。
でも、今回はさすがにあの曲と振りを使うのはNGっぽい気がします。
そのダンス大会ビデオも、優勝チームも、おそらくダンス界隈では超有名なはずです。
東京のダンスイベントに出場するような人達なら、きっとみんな知っているでしょう。
僕らが丸パクリして踊れば、全員にバレてしまう可能性が高いです。
そこで今回は、丸パクリは避けることにしました。
まずは、曲と振りが決まらないことには、練習を始めることすらできません。
じっくり作り込んでいるヒマはないので、とりあえず60点レベルでいいから出すことにしました。
役割分担
O君はまだダンスを始めたばかりの初心者なので、僕とY君で手分けして決めることにしました。
・Y君は、踊りやすい曲を探して短く編集する係。
・僕は、振り付けを考える係。
というように、分担しました。
本来は曲が決まってからでないと、振り付けはできません。
でも、とにかく時間がなかったので、順番めちゃくちゃですが、同時進行でやりました。
僕とY君の間で「拍子のスピードはこのぐらいの曲」という風に決めておきました。
そして、僕はY君が曲を探している間に、過去に買ったダンスレクチャービデオや、テレビのダンス番組の録画ビデオを全部見返して、同じぐらいのスピードの曲で踊っている人達の振りを探しました。
「部分パクり」の寄せ集め
僕には、まったくのゼロから振り付けする程のストックがたまっていませんでした。
そこで僕がやったのは、「部分パクリの寄せ集め」でした。
・最初のパートは、○○チームがダンス大会でやっていた振りの一部を、そのままマネする。
・次のパートは、ダンスレクチャービデオの中で先生が教えていたステップを、そのまま採用。
・次のパートは、ダンススクールの通学レッスンで先生に教わったステップを、そのまま採用。
・次のパートは、音楽番組で歌手のバックダンサーが踊っている振りをそのままマネする。
という感じで、色んな情報源からの「いいとこ取り」で振りを作りました。
これだったら、マネしている元がそれぞれ違うので、おそらく誰が見ても、どこから持ってきているのかがバレません。
おそらく大会の優勝チームの振りも、おそらくこうやって「すでにある技の寄せ集め」をベースにして、そこに自分たち流のアレンジを加えて作られている気がします。
僕らはまだ自分たち流のアレンジは付けられませんが、違う人が踊れば、違うように見えます。
ダンス歴10年のベテランのチームの振りを、ダンス歴1年程度の僕らがマネしたら、絶対に同じ雰囲気にはならないでしょう。
上手い、下手ではなく、その違いが個性になるのでは?
と前向きに捉えることにしました。
振り付けの楽しさ
僕はこの「振り付けのアイデア集め」作業を始めてから、その楽しさに気付きました。
過去に見たダンスビデオの中から、「これはカッコいい!」と思える振りだけを持ってきて、切り取っていく作業は快感でした。
「ここは使えそう!」
「ここはカッコいい!絶対使いたい!」
と、部屋で夜中に一人でダンスビデオと格闘しながら絵コンテに落とし込んでいく作業は、とても楽しくてワクワクしました。
Y君は、思ったよりずっと早くカッコいい曲を見付けて、短く編集して僕に渡してくれました。
僕は、すでに用意しておいたパーツ(部分的な振り)を、曲に当てはめていきました。
Y君が用意してくれた曲は、テンポが一定で変化があまり多くないので、色んな振りを当てはめやすくなっていました。
曲のテンポが一定だと、色んなパーツを自由に組み替えながら、しっくり来る順番を探すことができます。
その分、振り付けはラクになります。
もちろん曲調が一定だと、見ている観客は飽きやすいというデメリットがあります。
そのため、キャリアが長くてこだわっているダンスチームは、変化の多い曲を選んだり、別々の曲を編集でつなげて1曲にしたりします。
でも、そういう曲の振り付けは、複雑で大変になります。
僕らに今求められているのは、とにかくスピードでした。
短期間の練習でギリギリ人に見せられるレベルまで仕上げられる、シンプルな振り付けを決めて、すぐに練習に入る必要がありました。
そこで僕は、とにかくこだわりを捨てて、60点レベルの振り付けを1週間以内に完成させました。
たとえ60点レベルでも、パーツを切り貼りして1つの作品を作っている時には、心の底からワクワクしました。
子供の頃にNHKの番組で見ていた「できるかな」のノッポさんになった気分でした。
・・・つづく。
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From 師範代Shinya(新村真也)
(やり直し英語達成道場 師範代)
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