※僕が24才の時に始めたHIPHOPダンススクールの体験談の続きです。
重い鉄のドアを開けると、その先には広い空間が広がりました。
てっきり僕らが一番乗りだと持っていたら、違いました。
すでにものすごい数の出場ダンサーがいて、みんなすでに着替えてウォーミングアップしていました。
ここは、東京の蒲田にあるデパートで開催されるダンス大会の出場者控え室。
その部屋で僕は、圧倒されてしまいました。
みんな軽く流しているだけなのに、スゴい動きをしているのです。
特に目についたのは、「アニメーションダンス」と呼ばれるダンスをしている人達でした。
アニメーションダンス
アニメーションダンスというのは、まるで昔のアニメの中のキャラのように、カクカクした動きをするダンスです。
アニメーションダンスは昔流行った「ロボットダンス」から派生したジャンルで、人間の動きとは思えないほど不思議に見えるので、とてもインパクトがあります。
アニメのようなカクカクした動きに、全身の筋肉を一瞬で弾いてビクン!と動いて止まる「ポッピング」と呼ばれるダンスの技術を入れると、さらに非日常的な動きに見えます。
ただ、このアニメーションダンスやポッピングは、色んなジャンルのダンスの中でも、特に難易度が高いです。
全身の筋肉の動きをすごく丁寧にコントロールする技術が必要だからです。
他のジャンルのダンスは、とりあえず振りの動きだけマネできれば、それっぽく見えます。(素人目には)
習得が難しいジャンル
でもアニメーションダンスは、振りだけ覚えても全然それっぽく見えません。
実は僕とY君も、一度アニメーションダンスのレクチャービデオを見て魅了され、しばらく練習したことがありました。
しばらく続けた後に、あまりにも成果が感じられないので、イヤになって辞めてしまいました。
だからこそ、その難しさが分かっていました。
その難しいアニメーションダンスを、目の前にいるダンスチームの人達が踊っているのです!
しかも、1チームだけではありません。
見えるだけでも、4~5チームぐらいの人達が、アニメーションダンスの動きをしています!
僕はY君とO君を振り返って見ました。
2人とも、口をポカンと開けて、アニメーションダンスチームのウォーミングアップに見入っていました。
僕に声をかけられて我に返った2人は、目を見合わせて言いました。
Y君:「これ、めちゃくちゃレベル高くないっすか?」
O君:「ヤバい!ヤバい!素人の俺の目にもスゴさが分かる!」
僕:「H先生の言ってたことと違うじゃん!ローカルでショボい大会だから、たいしたダンサーが集まらないよって言ってたのに・・・めちゃくちゃスゴい奴らばっかじゃん!」
Y君:「もしかして俺たち、とんでもない場所に来ちゃったんでは・・・」
O君:「俺ら、こんな奴らと同じステージに立つの?」
僕:「やべ、もう帰りたくなってきた・・・」
続々と現れる出場者
僕ら3人は、肩身のせまい気分になりながら、リハーサル部屋の一番奥のすみに自分たちの荷物を置きました。
その後も、次々と控え室に他のダンスチームが入ってきました。
僕らは順番的には真ん中ぐらいだったようです。
30分後には、最初来た時に比べて2倍ぐらいの人数に増えました。
広い控室が、満杯になりました。
全体の年齢層は、20代なかば~30代前半ぐらいに見えます。
Y君とO君から見たら、年上が多い印象でしょう。
アニメーションダンスの人達以外にも、他のジャンルのダンサー達も増えてきました。
女性だけのチームもけっこういます。
それぞれのチームのウォークミングアップしている動きは、どれも人間離れしていました。
これまでダンスレクチャービデオの中でしか見たことのなかった動きを、生で目の前で見ると、迫力がぜんぜん違います。
みんな、ただウォーミングアップで流しているだけなのですが、その力を抜いた動きがスゴいので、
「彼らが本気を出したらどうなるんだろう?」
という想像をかきたてられるのです。
僕ら3人も、本当はみんなと同じようにウォークミングアップをした方が良いのでしょうが、こんなにスゴい動きを見てしまった後に、自分たちの振りを練習するのが恥ずかしく感じてしまいました。
僕らは、周りでウォーミングアップしている人達の動きに見とれたまま、時間だけが過ぎていきました・・・
・・・つづく。
————————————–
—————————————
※このブログに読者登録をしていただくと、最新の記事を1日1回、メールでお届けします。読者登録はこちらをクリックしてください。
↓↓↓
From 師範代Shinya(新村真也)
(やり直し英語達成道場 師範代)
※もくじは、こちら
自己紹介は、こちら
コメントを残す