From 師範代Shinya(新村真也)
(→前回のつづき)
※職場の先輩のFさんと一緒に「男2人でお台場ツアー」に出かけた時の話の続きです。
僕らはハイスピードでお台場エリアを周りながら、Fさんの「オススメデートスポット」を片っ端からメモっていきました。
Fさんはさすがに慣れているだけあってよく研究していて、彼女の性格や疲れ具合などによって違うコースを選べるように提案してくれました。
おかげで、Aプラン、Bプラン、Cプランの3つのバリエーションが出来上がりました。
素晴らしい!!
僕1人では絶対に作れないプランです。
それに、事前に「東京ウォーカー」などの雑誌で調べても、おそらくこんなにリアルに実感できなかったでしょう。
現場に行って、実際に目の前で体感しながらデートコースを練るという、Fさんの「オン・ザ・ジョブ・トレーニング」は、僕に自信をつけさせてくれました。
一通り「作戦ツアー」が終わったら、最後にFさんが言いました。
Fさん:「さて、じゃあ、帰る前に俺が前回あきらめたお店でおみやげを買っていこう。」
僕:「はい!行きましょう!」
Fさん:「ちなみに、今から行く店はおにーちゃんがデートする時にも入れるといいよ。あと、最初に誘う時にも使えるよ。
お台場にできた、今話題の新しいお店に行こう!
って言えば、きっと誘いやすいはず。」
僕:「そんなに話題になってるんですか!」
Fさん:「まあ、正確に言うとまだ話題になる前って感じかな。そのうちみんな騒ぎ出すと思うけど、まだ知らない人は多いよ。」
僕:「へぇ~!気になります!何てお店なんですか?」
Fさん:「それはね・・・シナボンだ!!」
シナボン
僕:「シナボン??何ですか?それは?」
Fさん:「おにーちゃん、シナモンの入ってるお菓子とか食べたことある?」
僕:「う~ん、あんまないです。シナモンの味自体がちょっと苦手かも。」
Fさん:「そうそう!男はシナモン苦手な人多いんだよね。でも、女子にはウケるんだよ!シナモンが!」
僕:「そうなんですか?!」
Fさん:「今から行くシナボンは、シナモンロールの専門店なんだよ。アメリカのシアトルで誕生して、今回は日本初上陸なんだって!」
僕:「アメリカから日本初上陸ですか!それは何だかスゴそうですね!それにしても、シナモンロールの専門店なんてあるんですね。」
Fさん:「ね!これは気になるでしょ?まだそこまで話題になってないけど、これからきっと来るよ!みんなシナボン、シナボン、騒ぎ出すよ!」
僕:「マジっすか!!そんなに話題になりますか?」
Fさん:「俺の予想では来るね!東京だけじゃなくて、全国の人達がシナボンを知る日が来るよ。女子に話したら、
キャッ!あのシナボン食べたんですか?私も食べたーい!こんど連れてって!
なんて言われる日が来るよ!」
僕:「スゴいですね!!じゃあ、俺たちはそのシナボンの超先取りができるってことですね!」
Fさん:「そうそう!だから今日からおにーちゃんは、女子に会う度に『シナボンって知ってる?俺食べたんだけど、すごくおいしいよ!』って言えるようになるよ。そしたら、話題先取り男になってモテモテだね!」
僕:「おぉ~これはスゴい!!世間で騒がれる前に食べて、あらかじめ周りに言いふらしておけば、いざブームが来たときに女子達から一目置かれるってことですね。」
Fさん:「そうそう!特に今回おにーちゃんが狙ってるMさんを連れてくれば、きっと感謝されるはず!」
僕:「おぉ~!!完璧な作戦ですね!これは!!」
Fさん:「でしょ?」
シナボン到着
そんな話をしているうちに、僕らはシナボンのお店に到着しました。
お店はそんなに大きなサイズではありませんでしたが、確かにたくさんの人が並んでいました。ほとんど女子たちです。
僕:「こ、これがシナボン!!」
ここに来るまでにすっかり教育されていた僕の目には、シナボンのお店がキラキラ輝いて見えました。
僕とFさんは列に並んで、順番が来るのをソワソワしながら待ちました。
Fさんも前回逃したシナボンを食べられるとあって、嬉しそうでした。
Fさん:「よし!お互い一個ずつ買って、店の前のフードコートのエリアで食べよう。俺は彼女におみやげで持ち帰り用にもう1個買うよ。おにーちゃんはMさんに会うのはもう少し先でしょ?」
僕:「はい、そうですね。まだ先です。」
Fさん:「そしたら、今日は自分の分だけ買って食べて、感想を伝えられるようにするのがミッションだ!」
僕:「分かりました!」
僕らは2人でワクワクしながら、自分たちの順番が来るのを待ちました。
このシナボンを食べる体験が、僕を「時流に乗ったイケてるモテ男」に変えてくれるかもしれません!
シナボンが自分の人生のゲームチェンジャーになるかも!
そんな期待に胸をふくらませていました。
・・・つづく。
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