From 師範代Shinya(新村真也)
(→前回のつづき)
僕が先月受けたTOEICのスコア結果のレビューのつづきです。
今回、僕のスコアは前回に比べて80点ダウンしました。
ふつう、TOEICのスコアというのは、アップダウンを繰り返します。
また、何度受けても同じスコアしか出ないこともあります。
一度上がったTOEICスコアが大きくダウンしたり、何度受けてもトータル点数にまったく変化がない場合、そのスコア表を丸めてゴミ箱にポイッ!してしまう人がいます。
そういう人はけっこう多いです。
でも、僕はスコア表は「捨てない」ことをオススメします。
なぜなら、TOEICスコア表には大事な情報がいっぱい詰まっているからです。
TOEICスコア表で本当に見なければならないところ
ほとんどの人は、スコア表が返ってきたらすぐにトータル点数を見て、後は机の上に放り投げているのではないでしょうか?
多少気にするのは、リスニングセクションの得点とリーディングセクション得点の比率ぐらいです。
でも、TOEICスコアの中で一番見なければならないのは、一番下の10本のゲージです。
これらのゲージは、「アビリティーズ・メジャード」と呼ばれています。とっても大事な情報が詰まっている割に、知名度は低くて、みんなチェックしません。
今日は、僕自身の今回のスコア(890点)と前回のスコア(970点)を見比べながら、細かいレビューをしていきましょう。
各ゲージをレビュー
今回の僕のリスニングのゲージを見てみると・・・
上から2番目だけが100%取れていて、他のゲージはすべて90%台半ばです。ということは、細かいミスがいくつかあったということです。
まず、一番上のゲージと3番目のゲージを見てください。これは、パート1&2の短い文章の中で「全体の要点」と「細かい情報を拾う」という2つの項目です。
どっちもミスがあったということです。前回の970点取れた時のゲージを見てみると、この2本はどちらも100%取れています。
今回、この2本を落としたのは、明らかです。それは、「新しい声優さん」です。たぶんオーストラリアだと思うのですが、ものすごい早口で、しかも滑舌が悪くしゃべる男性がいました。
もう、なんというか、「わざと聞き取りづらくしてるでしょ?」と突っ込みたくなるような、ヒドい発音でした。
その人が登場するたびに発音が気になってしまい、集中できない問題がいくつかありました。
とにかくクセが強くて聞き取れないので、正解に迷いました。部分的に聞こえた単語を元に、「これはないだろう」というものを消去法で選びながら正解を探すしかありませんでした。
おそらく、その中の何問かが間違っていたのでしょう。
他のゲージは?
下から2番目のゲージを見ると、やっぱり少し落としています。ここは、パート3&4の長めのリスニング文章の中で、細かい情報を聞き取って答える問題の正解率です。
たとえば、「ミーティングは何曜日に開かれますか?」とか、「男性は次に何をする予定ですか?」などを聞いてくる問題です。
これらの特徴は、「質問文を先読みしないと覚えていられない」ことです。
問題文先読みのスピードは、そんなに速い必要はありません。100WPMぐらいあれば、先読みはできると思います。
なので、これは読みのスピードの問題ではありません。どちらかというと、これも先ほどの声優さんの問題です。
発音のクセと異様なほどのスピードの速さが気になってしまい、ぜんぜん集中できないのです!
その結果、聞いた内容を忘れてしまい、正解を選べなくなることが何度かありました。
また、その声優さんがしゃべっているところはぜんぜん聞き取れない時もありました。
最後の一番下の5本目のゲージは、「このセリフを、話し手はどういう意味で使ったか?」を推測する問題です。
たとえば、「Oh, my God!」とネイティブが叫んだ場合、どんな意味でこれを言ったのか?はその状況によって変わります。
・驚いたとき
・悲しいとき
・うれしいとき
どんな心理状態で言っているのか?を見極めるには、
前後の文脈から判断するしかありません。
このタイプの問題を今回、いくつか落としたようです。
いかがでしょうか?
ここまで各ゲージを詳しく分析して初めて、TOEICスコアを今後の英語学習に役立てることができるのです。
だから、スコア表を捨ててはいけません。今回の点数になった理由を詳しく知るまでは、捨ててはダメです。
次回は、リーディングのゲージを詳しく見ていきましょう。
・・・つづく。
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