【「叩き上げ英語講師」の強み&弱み】

From  師範代Shinya(新村真也)
 
(→前回のつづき)
 
 
※僕自身の英語学習ストーリー&英語を教える体験談のつづきです。
 
 
英会話の講師で、僕のような叩き上げタイプ(日本生まれの日本育ちで、社会人になってから日本で英語力を上げた人)は、全体的には多くはありませんが、一定数います。
 
 
僕の同僚にも、叩き上げタイプの講師の人が何人かいました。叩き上げ講師の性格タイプは色々で、自分にも他人にも厳しいスパルタタイプの人もいれば、ほんわかした癒やし系タイプの人もいます。
 
 
叩き上げタイプの講師の人は、初心者の生徒さんたちに人気が出る傾向があります。
 
 
なぜなら、叩き上げタイプの講師は自分と同じ道を歩んでいる人の気持ちがよく分かるので、指導方針も生徒さんに寄り添ったものになるからです。
 
 
これは、帰国子女やネイティブの先生にはない強みです。
 
 
 

叩き上げタイプの弱み

一方で、叩き上げタイプの講師は、自分と同じかそれ以上の英語力を持った生徒さんに出会うと、うろたえることがあります。
 
 
なぜなら、自分の英語力が生徒さんの英語力を大きく上回っていないと、「先生」という立場が危ぶまれる、と考える人が多いからです。
 
 
叩き上げタイプの講師は、帰国子女やネイティブ講師に比べて、「英語力の上限」という点では敵いません。
 
帰国子女やネイティブであれば、生徒さんがたとえTOEIC900点超えしていようとも、英語力において抜かれることはないので、うろたえることはありません。
 
 
そのため、上級者ほどネイティブ講師や帰国子女講師から学ぶことが多い傾向があります。これは、上級者がそれを望んでいることもありますが、それ以上に「スクール側がそういう方向に持って行っている」、とも言えます。
 
 
それが、叩き上げタイプの弱みと言えます。
 
 

上級者を教えたい!

僕も最初の頃、初級~中級コースを担当していました。
 
が、途中からそれだけでは満足できなくなってきてしまいました。
 
 
というのも、ほとんどの英語学習者にとって、「スランプ(行き詰まり)」というのは、中級以上~上級辺りになったときに訪れることが多いからです。
 
 
上に行けば行くほど、勉強時間に対する英語力の伸びの幅が少なくなり、マンネリ化して挫折しやすくなります。
 
 
僕は、「ここでこそ、叩き上げ講師の力が発揮されるのではないか?」と思うようになりました。
 
 
僕自身、TOEIC900前後でウロウロと伸び悩んで苦しんだ時期がありました。それを乗り越えたら、とたんに英語力が一段上に引き上がって、大きなブレイクスルーを経験しました。
 
 
その乗り越え方を教えられるのは、最初から英語力の高いネイティブや帰国子女ではなく、乗り越えた経験のある自分だけではないか?と思えるようになってきたのです。
 
 
しかも、乗り越えた経験はそんなに遠い昔ではありません。記憶が新しい分、リアリティーと再現性のあるアドバイスができる自信があります。
 
 
そこで僕は、上級者の生徒さん達を教えてみたくなりました。
 
 

上級者

僕がふだん担当しているクラスには、上級者はいませんでした。そこで僕は、上級コースで伸び悩んでいる生徒さんにロビーのスペースで声をかけながら、悩みの原因やら目標やらを聞き出す「リサーチ」を始めました。
 
 
その結果、おもしろいことが分かりました。
 
 
それまで僕は、上級者の生徒さんたちはネイティブの先生から教わりに来ているのであって、日本人講師の僕になんて興味がないと思っていました。
 
 
ところが、僕がロビーで話しかけてみると、意外にもすごく反応が良いのです!!
 
 
みんな嬉しそうに色々と話してくれるし、僕を講師としてリスペクトしてくれているのが伝わってきました。
 
そして僕らは、上級者ならではの「あるあるトーク」盛り上がりました。
 
 
そんな会話を繰り返しているうちに、僕はだんだん「自分のレッスンでこの悩みを解決できるかもしれない」と思うようになってきました。
 
 
・・・つづく。
 
 
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