from 師範代Shinya
(→前回のつづき)
前回の記事では、
「英会話上達のためには、リスニング用とスピーキング用、2種類のトレーニングが必要」
ということをお伝えしました。
その2つとは、
①音読トレーニング(リスニング用)
②瞬間英作文トレーニング(スピーキング用)
です。
正確に言うと、①の音読トレーニングはスピーキングを伸ばす効果もあります。
ただ今回は分かりやすくするために、
・音読トレーニング=リスニング用
というくくりにしておきます。
基本的にはこの2つのトレーニングをバランス良く続けていれば、会話のキャッチボールをするのに必要な下地スキルが身に付きます。
音読トレーニングのやり方とテキスト選び
音読トレーニングのやり方は、
「英語の台本を見ながら、ネイティブの音声をマネして声に出す」
という、とてもシンプルなトレーニング法です。
この声に出すパートでバリエーションをつけることで、飽きを防いでスムーズに進めることができます。
音読トレーニングのバリエーションは、
①リピーティング(モデル音声を1節ずつ止めて、台本を見ながら自分のペースでゆっくりリピートする)
②オーバーラッピング(モデル音声を流しっぱなしにして、台本を見ながら同じタイミングで声を出す)
③シャドーイング(モデル音声に少し遅れて、台本を見ないで声に出す)
④テキストなしのリピーティング(①のテキストなしバージョン)
などがあります。
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音読トレーニングで使うテキスト
音読トレーニングで使うテキストは、ちょっと背伸びしたレベルの英文が入っているのがベストです。
具体的には、「負荷が20~40%ぐらい」です。
台本を読んだときに、今の自分の英語力で理解度が60~80%ぐらいの難易度です。
分からない英単語や言い回し、文法などが含まれている英文を音読すると、「リスニングで分かること」が増えていきます。
また、音読トレーニングで使う英文は、ある程度の長さがあって、ストーリーがつながっているものが良いです。
ネイティブの読み上げ音声のスピードで全文を読み上げたときの長さが、30秒~1分30秒ぐらいの範囲のものがちょうど良い感じです。
音読トレーニング用のテキストは、台本があって音声さえあればOKなので、選択肢がかなり広いです。
音読トレーニングで身に付くスキル
音読トレーニングで身に付くスキルは、大きく5つあります。
①リスニングの力
②英単語の知識
③発音スキル
④よく使われる決まりフレーズの知識
⑤文法力
おまけ:⑥スピーキング力(暗唱できるレベルまで仕上げた場合)
つまり、音読トレーニングさえしていれば、英語力全体を底上げすることができるのです。
とても優秀なトレーニング法です。
瞬間英作文トレーニングのやり方とテキスト選び
瞬間英作文トレーニングは、スピーキングのスピードと瞬発力を鍛えて、「自分の言葉で文章を作って話せるようになる」ためのトレーニング法です。
やり方はとってもシンプルです。
①日本語の文章を見る
②瞬間的に英文に変えてしゃべる
③答えの台本をチェックして、正しい英文を2~3回声に出す
という3ステップを繰り返します。
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音読テキストとの違い
瞬間英作文トレーニングで使うテキストは、音読トレーニングとは違います。
瞬間英作文トレーニングで使うテキストの英文は、「読んだ時の負荷がゼロ」のものである必要があります。
つまり、「分からない英単語が含まれていない」&「文法的に分からない言い回しが含まれていない」英文を使います。
ひとことで言えば、「カンタン過ぎてあくびが出ちゃう」ぐらいの短くてシンプルな英文を使います。
それこそ、
This is a pen.
レベルの英文からのスタートです。
この文型をベースに、
These are pens.
みたいに複数形に変えたりして、バリエーションを練習していきます。
やってみると分かりますが、このレベルの英文でも「自分が話そうとすると、けっこう間違える」ことが多いことに気付きます。
a が抜けたり、複数形のsが抜けたりします。
これが、「分かること」と「できること」の差です。
英語学習の世界では、
・分かること(聞いたり読んだりして分かること)
・できること(自分でゼロから作文して話せること)
の比率は、
7:3
と言われています。
7=分かること
3=できること
です。
・「分かること」を伸ばす音読トレーニングで使う英文
・「できること」を伸ばす瞬間英作文トレーニングで使う英文
この2つは、レベルがまったく違うのです。
・・・つづく。
p.s.
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