From 師範代Shinya(新村真也)
(→前回のつづき)
※僕が自分の関心を「自分の英語力アップ」から、「生徒さんの英語力アップ」に完全に移してからのストーリーのつづきです。
前回の記事では、「TOEICの点数がすぐにアップする人は、文法の基礎がしっかりしている」という特徴をお伝えしました。
文法が力を発揮するのは、TOEICなどのテストだけではありません。会話でも大きな違いが出ます。
「会話力」は、3つの力で成り立っています。
①リスニング力
②作文の正確さ
③作文のスピード
です。
まず、相手の言っていることをしっかり聞き取れなければ、それに対して返しのセリフを考えることはできません。
また、こちらが先にしゃべった場合でも、相手の答えを聞き取れなければ、会話が先に進みません。
その上で、まずはリスニング力(受身の力)は大前提です。
このリスニング力は、さらに3つのスキルに分けることができます。
リスニング力3つのスキル
リスニング力を支えるのは、
①文法力
②英単語力
③発音スキル
です。この中で、特に大事なのは、①の文法力です。
「英語は並べる順番で意味が決まる言語」です。並べる順番のルールが分からなければ、いくら知っている英単語が並んでいても、理解できないでしょう。
そんなバカな!と思われるかもしれません。でも、この文をご覧ください。
クイズ:この文章の意味が取れる??
↓↓↓
①Do as I tell you.
②What one likes, one will do well.
パッと意味が取れる人は、かなりの上級者です。
答え合わせをしましょう。
↓↓↓
①Do as I tell you.
直訳:やりなさい / 私が伝える / あなたに
意訳:私の言うとおりにしてください。
②
What one likes, one will do well.
直訳:何か / その人が / 好きな 、 その人は / ~だろう / する / 上手に
意訳:その人が好きなことは、その人が上手にできるようになる(好きこそものの上手なれ)
いかがでしょうか?英単語の意味を知るだけではなく、「並べる順番が大事」だということが、分かっていただけたでしょうか?
文法をすっ飛ばして英単語力だけを増やそうとする人が多いですが、先に英単語を増やすと、今のような「知っている英単語なのに意味が分からない」状態になります。その結果、
「せっかく英単語を覚えたのに、ぜんぜん意味なかったじゃないか!」
と感じて、挫折しやすくなります。本当は、その後に文法の骨組みを勉強すればいいだけなのですが・・・
発音スキルも大事
文字では読めるし意味も取れるのに、リスニングになるとさっぱり・・・という人がいます。
こういう人は、文法力と英単語力に加えてもうひとつのスキル、「発音スキル」が足りないことが多いです。
自分が正しい発音ができると、聞き取る力が上がります。聞き取る力の中でも、特に大事なのが「音のつながり」です。
たとえば、
Check it out.
をふつうにそのまま読み上げると、
チェック・イット・アウト
になりますよね。
でも、ネイティブがこれを発音した場合、
チェッケラゥ
と聞こえます。
これが、音のつながりです。
この音のつながりを「知識」としてだけではなく、自分で発音できる「スキル」にまで高めておくと、聞き取れる率がグッと上がります。
以上をまとめると、リスニング力アップに必要なのは、
①文法力
②英単語力
③発音スキル
です。この3つの中で一番最初に取り組むと良いのは、①の文法力です。文法は、英語の骨組みになるからです。
次回は、「会話力」のアップに必要な3つの要素の2つ目、
②作文の正確さ
について深掘りしていきます。
・・・つづく。
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