From 師範代Shinya(新村真也)
(※僕がカナダで一人旅していた頃の体験談です)
(→前回のつづき)
大自然にあふれる島でディスクゴルフを楽しんだ後、夜になってジェフが僕に言いました。
ジェフ:「今からレンタルビデオを借りに行くんだけど、良かったらシンヤも一緒に来る?
繁華街を歩いて行くから、店までの道のりがシンヤにとって軽い観光になるかもよ。」
僕:「もちろん!行くよ!」
その後、僕らは二人で街へ繰り出しました。
夜になっても明るいライトにあふれている風景は、日本の東京みたいです。
ひとつだけ東京と違う部分は、通りが広いので人とすれ違いやすいということです。
たしかに、ここも異国情緒にあふれていますが、やっぱりさっきの大自然の島の「バケーション感」には及びません。
改めて、ジェフはナイスな提案をしてくれたな、と思いました。
僕らは、道中でたくさんの話をしました。
仕事や恋愛、これまでの旅行体験などなど・・・
ジェフと出会ってから日にちはまだそれほど経っていませんが、ここ数日で一緒にいる時間が長いので、僕らはずいぶんお互いの濃い話をしてきています。
ジェフの家族にも会っているし、とても出会って数日の関係とは思えません。
レンタルビデオ屋
たくさんの店がひしめく商店街みたいなところに入っていくと、その中の一件にレンタルビデオ屋がありました。
そこにジェフと僕は入っていきました。
レンタル屋の店内は、日本のツタヤみたいな感じでした。
店内はかなり広く、すべての棚に、ところ狭しとレンタルビデオが並べられています。
当たり前ですが、すべて英語オンリーです。
でも、日本のレンタルビデオ屋も洋画がたくさん置いてあるので、パッと見の雰囲気はツタヤとあまり変わりません。
店内に入ると、僕らは別行動でそれぞれ自分の興味のままにビデオを見ていきました。
ジェフ:「もし、シンヤが見たいビデオがあったら、借りてあげるよ。遠慮なく言ってくれ。」
僕:「ありがとう!じゃあ、見てみるよ。」
とは言ったものの、正直、まだ僕は字幕なしで洋画を楽しめるレベルにはなっていません。
でも、ビデオの棚を見ているだけで楽しくなってきます。
ビデオ屋の店員さん
ジェフが自分の見たいビデオを決めて、僕のところに来ました。
ジェフ:「どう?なんか気になるのあった?」
僕:「いや、特になかったから、今回はいいや。」
ジェフ:「OK!じゃあ、俺はこれを借りることにするよ。」
そして僕らは、レジカウンターに行きました。
すると、店員さんを見たジェフが突然、驚いた表情を見せると、大きな声で「ヘイ!マット!」と叫びました。
それに気づいた店員さんも、大きな声で叫びました。
店員さん:「ジェフじゃねーか!」
ジェフ:「こんなことで何やってんだよ?」
店員さん:「見ての通り、働いてんだよ!」
どうやら二人は、知り合いのようでした。
そして、ジェフはマットがここで働いていることを知らなかったようでした。
僕がふたりの会話を理解できたのは、ここまでです。
その後、ふたりは一気に早口でしゃべり始めました。
内容は、僕にはまったく理解できませんでした・・・
急に変わった雰囲気!
ジェフは、さっきまで僕にしゃべっていた声のトーンやスピード、しゃべり方とはまったく違った感じで、マットとしゃべり始めました。
ふたりの会話がまったく理解できなかった僕は、かなりヘコみました。
さっきまでジェフとはかなり深い会話までできているという自負があったのに・・・
ジェフは力を抑えて俺に合わせてくれていたのか・・・
何てこった・・・俺はまだまだだな・・・
ズーン!とヘコみながらも、僕はふたりの会話の中に、やたらと耳につく英単語があることに気づきました。
それは、
「man(マーン!)」
です。
何か言うたびに、ふたりは最後に「マーン!」とつけるのです。
(何をマーン!マーン!言ってるんだろう?聞き間違いか?)
すると、急にジェフが僕をマットに紹介しました。
ジェフ:「実は今、日本から友達が来てるんだ。シンヤだよ。」
マット:「ナイストゥーミーチュー、マーン!」
(あっ!またマーン!だ!何て返せばいいんだ?)
僕:「ナ、ナイストゥーミーチュー」
僕らが握手をした後、マットとジェフはまた早口でしゃべり始めました。
それまで僕が受けてきた英会話スクールのレッスンでも、TOEICのリスニング問題でも聞いたことのない「man」の使い方でした。
これは聞いておかねば!
と思い、さっそく店を出てすぐにジェフに聞いてみることにしました。
・・・つづく。
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