【僕が「習い事」に感じた夢と希望:演技編154】

From  師範代Shinya(新村真也)
 
(→前回のつづき)
 
※僕が20才の頃、「アクション俳優になろう!」と思って「俳優養成所」に入った時のストーリーの続きです。
 
 
・自分は本当に芸能界で生きていきたいのか?
 
・この先、どんなに長くツラい下積み生活があったとしても、食らいついていくほどの情熱が自分の中にあるのか?
 
 
それを確かめるために、まずは「今の自分に最も近い立場の人達」が出ている舞台を見に行くことにしました。
 
 
僕が通うタレント養成スクールの生徒たちが出ている舞台です。
 
 
僕は今まで舞台に興味がまったくなかったので、見に行くことも、自分が出ることも考えたことがありませんでした。
 
 
でも、ミュージカル女優のM先生の話を聞いて、初めて興味がわきました。
 
 
そこで、クラスメイトのT君と一緒に見に行くことにしたのです。
 
 
 

初めての舞台鑑賞

チケットはスクールの中にある事務所の窓口で買いました。
 
 
価格はそんなに高くはなく、前の方の席でも3,000円ぐらいでした。
 
 
僕とT君は、役者さんたちをできるだけ近くで見るために、前から3番目ぐらいの席のチケットを買いました。
 
 
舞台正面の席はすでに売り切れていたので、けっこう横の方の席を買いました。
 
 
劇場はちょっと古びたホールのような場所で、トータル収容人数はおそらく300人ぐらいでした。
 
 
会場に着くと、けっこう人がたくさん入っていました。
 
老若男女バリエーション豊かです。
 
 
僕とT君は驚き増した。
 
 
僕:「これが舞台か~!なかなか人気あるんだね。」
 
 
T君:「そうだね。けっこう人入るもんだなぁ~。俺、舞台見るのなんて小学校以来だよ。」
 
 
僕:「俺もだよ。しかも見たときの記憶はほとんどないから、今回が初めて見る感覚。」
 
 
T君:「じゃあ、今回が俺たちにとって、舞台初鑑賞ってことで!」
 
 
僕:「うん!そして俺たちは、舞台に立つ側になりたいのか?をそれを確かめよう。」
 
 
T君:「あ~なんかドキドキするなぁ~自分が出るわけでもないのに。なんか、自分の将来がかかっているような気がしてきた。」
 
 
僕:「まあ、今回の舞台は最初の一歩みたいなもんだよ。もっとスゴい本格的な舞台も見といた方がいいよね。劇団四季とか。」
 
 
T君:「確かに。でも俺らが舞台に出ようと思った場合、最初に立つステージはこの規模からのスタートになることは間違いないだろうなぁ・・・普通は。」
 
 
僕:「そうだね。まずは、自分がこの舞台に立ってみたい!と強く思えるかどうかだね。」
 
 
T君:「あ~どうなんだろう?俺、今まで何となくテレビとか映画に出ることしか考えてなかったからな・・・・テレビドラマとかでデビューしたら、その日から芸能人になれるもんだと思ってた。」
 
 
僕:「俺もだよ。でもおそらく、役者で長年やっている人は、こういう舞台をメインで活動しながら、たまにテレビにちょい役で出たりしてるんだろうね。
 
 
人気が出てブレイクして、テレビや映画専門になる人は、その中のほんの一握りだと思うよ。」
 
 
T君:「やっぱそうだよね。となると、役者になった場合は舞台が俺たちのメイン活動の場所になるわけだ。あ~ドキドキする!見るのが恐い!」
 
 

舞台スタート!

そんな会話をしているうちに、舞台がスタートしました。
 
 
ブーーーーーーーーーー!!
 
 
大きなボリュームでブザーが長く鳴って、会場中に鳴り響き渡りました。
 
 
それまでざわついていた会場全体が静まり返りました。
 
静かに幕が上がりました。
 
 
すると、幕の向こう側に舞台のセットが現れました。
 
 
会場中から大きな拍手がわき起こりました!
 
 
僕らは前の方の席に座っているので、後方9割ぐらいの観客の拍手の圧力が、僕らの後頭部にビンビン伝わってきました。
 
 
僕:「こりゃスゲ-!なんて迫力だ!」
 
 
T君:「これがM先生が言ってた、拍手を受ける感動か!」
 
 
スクール主催の小規模な舞台でさえもこれだけ拍手の迫力を感じるなら、きっとM先生の所属する本格的な劇団の舞台は、もっともっとスゴい拍手の嵐に違いありません。
 
 
拍手は10秒ぐらい続き、一気に鳴り止みました。
 
 
・・・つづく。
 
 
 

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