From  師範代Shinya(新村真也)
 
(→前回のつづき)
 
※今回は「空手編」の最終回です。
 
18才で鉄工場に就職すると同時に、念願の空手道場に通い始めた僕は、理想と現実のギャップに少しずつモチベーションを失い始めていました。
 
 
僕が高校の頃から独学で身につけてきた格闘技のスキルと、今こうして空手道場で学んでいるスキルは、いったい、いつどこで、何の役に立つんだろう?
 
 
何のためにやっているんだろう?
 
 
という疑問がふつふつとわき上がってきました。
 
 
今考えれば当たり前ですが、高校時代の価値観で始めた格闘技は、社会へ出たらまったく役に立ちませんでした。
 
 
もちろん、周りから評価もされません。一目置かれるどころか、僕は毎日、鉄工場でコワモテの親方に叱り飛ばされていました。
 
 
巻き舌で怒鳴り散らす親方の方が、空手の先生よりもずっと恐く感じました。
 
 

何のために?の答え①:昇級試験

空手道場に通っている人たちにとっての一大イベントは、大きく2つありました。
 
 
ひとつ目は、「昇級試験」です。英語学習の世界で言うと、「英検」のようなものです。
 
 
細かく級が分かれていて、その階段を一段ずつ登っていきます。
 
 
昇級試験では、先生のさらに先生(偉い人)の前で、ひとりずつ空手の型を披露していきます。
 
 
その後は、同じ試験を受ける人同士で全力で戦う「組み手」をすることで、総合的に評価されます。
 
 
昇級試験に受かると、級が上がって、新しい色の帯をもらえます。
 
 
帯の色によって級が違うので、みんな同じ白の道着を着ていても、一発でその人の腕前=強さが分かります。
 
 

最強の称号「黒帯」

一番強いのが、いわゆる「黒帯」の人です。
 
 
僕の通っていた道場には、先生以外で黒帯まで取れた人はいませんでした。それほどの「狭き門」でした。
 
 
僕が通っていた道場は「極真空手」という流派の空手道場でした。
 
 
極真空手は、防具を着けたり、寸止めしたりせずに、実際に素手でフルパワーで技を当て合って勝敗を競う「フルコンタクト空手」と呼ばれるジャンルの、先駆け的存在でした。
 
 
僕の高校時代には、この極真空手道場に通っているクラスメイトたちが「一目置かれる存在」でした。
 
 
そんな極真空手の黒帯ともなれば、周りに与えるインパクトは強烈です。
 
 
「極真の黒帯になれば、誰にもケンカを売られない」と言われるほどでした。
 
 
道場に通う人たちは、「いつかは俺も黒帯・・・」と憧れている人たちが多くいました。
 
 
ただ、僕はあまり昇級試験に興味がありませんでした。
 
もともと僕は、先生などの偉い人から自分をジャッジされるのがキライでした。(低評価をもらうことが多かったのも理由だと思いますが)
 
 
加えて、「もし黒帯を取ったからって、その先に何があるんだろう?」と思っていました。
 
 
鉄工場の親方に黒帯を見せたところで、「そんなことやってるヒマがあったら、さっさと仕事を覚えろ!」と怒鳴られるに違いありません。
 
 
 

何のために?の答え②大会での試合

もうひとつ、空手道場に通う人たちが楽しみにしているイベントがありました。
 
 
それは、年に1~2回開かれる「大会」です。
 
 
ここでは、他の道場の人たちを相手に、フルパワーの組み手で戦って勝敗を競います。
 
 
帯の色でレベル分けされているので、同じぐらいのスキルと経験値の人たち同士で戦うことになります。
 
 
ただ、極真空手は格闘技の試合としては珍しい「無差別級」というルールでした。
 
 
ボクシングなどの試合では、体重を細かく区切って、「バンタム級」とか「ミドル級」とかに分かれています。
 
 
同じ体格の人同士で戦って、その中で「○○級のチャンピオン」みたいに分かれているのです。
 
 
でも、極真空手の試合は体重分けはありません。
 
 
身長、体重関係なく、同じ色の帯の人たち同士で戦うルールでした。
 
 
当然、スキルが同じなら、体重が重い方が有利です。
 
 
僕は細身タイプなので、明らかに不利でした。
 
 
 

初めての試合

僕の初めての試合は、今でも覚えていますが、とにかくめちゃくちゃでした。
 
 
僕の帯の色の人たちはまだ初心者で、試合をすること自体が初めての人が多いので、念のため手足にパッドをつけて戦うルールでした。
 
 
僕の初戦の相手は、僕より身体が大きくて、年齢的には同じぐらいに見えました。
 
 
体格差を埋めるにはスキルで勝負するしかないのですが、僕も相手も初めての試合で緊張しているのと、スキルが未熟なのもあって、ふだん練習している空手技を出す余裕はありません。
 
 
ただ、お互い手足をバタバタ振り回しながら、気合いで前に進むような感じです。
 
 
試合はほとんど「子供のケンカ」みたいになってしまいました。
 
 
半分目を閉じているような感じなので、正直、前はほとんど見えていません。
 
 
「顔面パンチは禁止」という試合ルールがあるのですが、めちゃくちゃに振り回している手がお互いの顔にヒットしてしまい、何度も試合が止められて、注意を受けました。
 
 
初心者は手に分厚いパッドを付けているので、大きなケガはしないようになっているのですが、それでも反則は反則です。
 
 
お互いに顔面パンチが何度も入るので、審判の人もどちから一方を反則負けにするわけにもいかず、毎回止めるのが大変だったと思います。
 
 
後から自分で振り返ってみても、あれはひどい試合でした。
 
 
結局、お互いに決定打はなく、自分より身体が大きい相手に勢いで押され気味だった僕は、判定負けしました・・・
 
 
それが僕の、初めての試合経験でした。
 
 
 

ダメージで仕事にならない

試合は日曜日だったので、翌日の月曜は仕事に行きました。
 
 
ところが、前日のダメージがあまりにも大きく、全身が痛くて階段を登るのにも苦労しました。
 
 
よく見たら、体中がアザだらけになっていました。
 
 
「あ~、これはキツい!マジでキツい!!」
 
 
「昨日試合に出ていた人たちも、みんな他に仕事を持っているだろうに、よく頑張るなぁ・・・」
 
 
僕はこの時、「もう試合に出るのはやめよう!」と心に固く誓いました。
 
 
昇級試験にも興味がわかず、試合もダメージが多すぎて断念した僕にとっては、空手道場に通い続ける理由や目標はなくなりました。
 
 
・・・つづく。
 
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