【自動翻訳マシン「新型ポケトークW」の実力をチェック!】

From  師範代Shinya(新村真也)
 
最近、電器屋さんに行くと、「自動翻訳機マシンコーナー」がドーン!と大きく展示されています。
 
 
電子辞書と並んでひとつの人気カテゴリーになっているようです。
 
 
気になる人も多いようで、僕が通りかかるといつも、お客さんがそのコーナーで商品を見ています。
 
 
以前の記事でも、「ポケトーク」をレビューしましたが、その後、新しく「ポケトークW」という新機種が出ました。
 
 
僕も気になったので、ちょっと売り場に寄ってしばらく触ってみました。
 
 
すると、確かに進化している感じがしました。
 
 
何より、日本語の聞き取り能力がスゴい!と感じました。かなりの長文でも正確に聞き取ってくれるのです。
 
「駅まで歩いてどのくらいかかりますか。もし30分以上かかるなら、タクシーに乗ろうと思います」
 
 
「残念ながら予約をキャンセルしないといけないのですが、キャンセル料がいくらになるか教えてもらえますか?」
 
 
といった長文も、日本語をバッチリ聞き取って、
 
 
How long will it take to walk to the station? If it takes more than 30 minutes, I will take a taxi.
 
 
Unfortunately, I have to cancel my reservation, but can you tell me how much the cancellation fee will be?
 
 
という感じで、かなり正確に英語に翻訳してきます。
 
 
 
これは驚きでした!自動翻訳機もパソコンと同じように、まさに「日進月歩」の世界です。
 
 
ただ、電器屋さんの売り場でいざ何か翻訳させようとすると、なかなか日本語のセリフが出てきません。
 
 
せいぜい、「こんにちは。」とか、「ありがとう」とか、
 
 
「そんなの自動翻訳機使わなくても誰でも言えるじゃん!」
 
 
と突っ込まれるような言葉を翻訳させてしまうのです・・・
 
 
ちなみに、先ほどの長いセリフは、売り場に備え付けてあった「お試しセリフ文例集」に書いてあるものでした。
 
 
やっぱり、「いざ翻訳させようとすると、日本語で文章が出てこない」という現象は、僕だけではないようです。
 
 
そこで、もっとじっくり検証するために、実機を借りて色んな例文を翻訳させながら、新型ポケトークWの実力を試してみることにしました。
 
 

ポケトークの使い道トップ3

僕の予想する「ポケトークを買う人たちの使い道トップ3」は、こんな感じです。
 
 
1位:海外旅行用
 
2位:英語学習用
 
3位:外国人客への対応用
 
 
海外旅行先用の需要は間違いなく1位だと思いますが、2位と3位は実際には入れ替わるかもしれません。
 
 
どちらにしても、「英会話に自信がない人」が、旅行先にお守り代わりに持って行って、いざという時に使う印象があります。
 
 
 

ビジネスの場で使えるのか?

この他にも、パンフレットにはビジネスシーンで使っている写真がありました。外国人との会議で日本人がポケトークを使っている姿です。
 
 
ただ、僕が今まで見てきた「ビジネスの最前線で英語を使っている人たち」は、ポケトークに頼らなくても話せるだけの英語力を持っています。
 
 
また、僕自身がこれまでに経験してきた「英語の会議」では、色んな意見が次から次へと飛び交うので、ポケトークのような翻訳マシンに聞き取らせている時間はありません。
 
 
それに、こういった翻訳マシンは、基本的には「1対1の会話」を想定した作りになっています。
 
 
①自分がしゃべる
↓↓↓
②マシンが英語に翻訳
↓↓↓
③相手に見せる
↓↓↓
④相手が英語をしゃべる
↓↓↓
⑤マシンが日本語に翻訳
↓↓↓
⑥自分が見る
 
 
というステップを繰り返しながらコミュニケーションをします。
 
 
これを複数人相手にやるのは時間的にほぼ不可能です。
 
では、1対1の商談などでは使えるのでしょうか?
 
 
これも微妙だと思います。大事な商談の場で、いきなり相手の前でポケトークを出して日本語を話し始めたら、相手はどう感じるでしょうか?
 
 
「同時通訳も連れずに、こんな小さな機械に頼って私と商談しようだなんて、失礼なヤツだ!」
 
 
と思われてしまうかも知れません。僕が今までお会いしてきたプロの同時通訳の人たちは、その場の空気を読みながら、その人が本当に伝えたいニュアンスをくみ取って、絶妙な翻訳をしていました。
 
 
決して機械的な通訳ではないのです。また、相手にとっても、
 
 
「通訳の人の目を見て話す」
 
 
のと、
 
 
「画面を見ながら話す」
 
 
のとでは、かなり感覚が変わってきます。やはり、大事な商談の場に同時通訳は不可欠です。
 
 
今後どんなに翻訳機能が発達して正確に言葉を変換できるようになったとしても、プロの同時通訳の需要がなくなることはないと思います。
 
 
以上の点から、ポケトークがビジネスシーンで使われることはあまりないような気がしています。
 
 
もしあるとしたら、「仕事の後の会食」や、「外国人の部下とのふだんのコミュニケーションツール」としての使い道だと思います。
 
 
そんな理由から、僕の考えるポケトークの使い道は、
 
 
1位:海外旅行用
 
2位:英語学習用
 
3位:外国人客への対応用
 
 
だと予想しています。
 
 
次回の記事では、ポケトークを海外旅行で使えるのか?をじっくり検証して行きたいと思います。
 
 
・・・つづく。
 
 
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