From 師範代Shinya(新村真也)
(→前回のつづき)
※僕が英語学習を本格的に始める前に、初めて英語のテキストを買った時のエピソードの続きです。
僕が生まれて初めて買った英語のテキスト「接客英会話フレーズ集」は、とりあえず文法や英単語の意味やニュアンスなどは無視して、ひたすら「丸暗記」に徹しました。
毎日の通勤にクルマの中でCDをかけながら、後に続けてリピートする、という作業を繰り返しました。
すると、3ヶ月ぐらいでほぼ丸暗記することができました。
日本語文を見て、すぐに英語に変換することができるようになったのです。
自分も毎日売り場に立っているので、毎日の仕事中にも、
(ここでは英語で○○と言えばいいな・・・)
ということが感覚で分かってきました。
自分の生活と密接に結びついている表現は、覚えやすいものです。
ニュアンスの違い
本来ならば、
日本語:いらっしゃいませ。
英語:May I help you?
という風にはなりません。
英語の May I help you? は、文字通り「お手伝いさせてくれますか?」です。
言われたお客さんは、助けを得るか?断るか?のリアクションをしなければなりません。
対して、日本語の「いらっしゃいませ」は、「ようこそ!」とか、「ご来店いただきありがとうございます!」に近いニュアンスです。
「いらっしゃいませ」と言われたお客さんは、別に何かリアクションする必要はありません。
でも、英語では店員さんが、「Welcome to our store!」なんて言うシチュエーションは見たことがありません。
「文化の違いを抜きにして英語を学ぶことはできない」ということがよく分かります。
でも、当時の僕は、「May I help you? = いらっしゃいませ」と丸暗記で覚えていました。
また、お客さんを送り出す時のセリフ、
Have a nice day!
(良い一日を!)
You too!
(あなたもね!)
のやりとりも丸暗記で覚えました。
自分から言っても良いし、言われたらとりあえず「You too!」と返せばいい。
それだけ分かっているだけでも、十分に安心できます。
瞬間英作文トレーニングではない
この頃の僕の学習法は、「フレーズ丸暗記型」です。「瞬間英作文トレーニング」ではありませんでした。
主語、動詞、名詞などの文法用語はほとんど分かりません。
どの英単語がどんな役割で文章を作っているのか?なんてまったく意識していませんでした。
このタイプの覚え方には、特徴があります。
それは、「ありえない間違い」をすることがあるということです。
どういうことか?と言うと、たとえば、
Q:May I help you?
(お手伝いしましょうか?)
A:Sorry, I can’t.
(すみません、私にはできません)
みたいな、ちぐはぐな会話をしてしまうことがあるのです。
各セリフを、本に書いてある順番で覚えているだけなので、セリフの順番が入れ替わってしまうことがあるのです。
すると、完全にとんちんかんな答えをしてしまいます。
まだ本番の会話はしていないので大丈夫なのですが、練習の時点ではよくこのタイプのミスがありました。
この間違いだけは避けたいと思っていました。
丸暗記完成!!
そして何とか、丸暗記トレーンニングが完成しました!
とりあえず、どんなシチュエーションでも、最初の第一声は何を言えばいいのか?が分かるようになりました。
後は、本番の英会話の中でこれらのセリフを言うだけです。
さあ来い!米軍兵士たちよ!
いつでも英語で接客してやるぞ!!
そんな気分で、僕は毎日売り場に立つようになりました。
・・・つづく。
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